- 自社に事務員がいないことで、コア業務に集中できない
- 出産・育児、介護で一時的に抜けてしまった人員の補填が必要になった
など、バックオフィス業務の人員確保でお困りの経営者や人事担当者の方も多いのではないでしょうか?
この記事では、そんな悩みを解決する「事務代行サービス」の業務内容や選ぶポイント、代行サービス会社を紹介します。
記事に書いてあるポイントを押さえれば、自社に合った代行業者を見つけることができます。その結果、社員はコア業務に集中でき、サービスや企業価値の向上につながるでしょう。
事務代行とは
事務代行サービスとは、自社の事務作業をアウトソーシングできるサービスです。
資料作成やデータ分析、総務・庶務、マーケティング、広報など多岐にわたるバックオフィス業務を依頼することができます。
「事務代行では実際どんな業務を依頼できるか、詳しく見ていきます。」
事務代行の業務内容
事務代行で依頼できる業務は、以下の通りです。
それぞれの業務内容について、具体的に説明していきます。
総務・庶務
総務・庶務では、主にオフィスで必要な細かい雑務やサポート業務を依頼できます。
【対応業務】
・事務用品/備品発注管理
・出張手配
・文書管理
・スケジュール調整
・資料作成 など
経理
事務代行では、経理業務も幅広く発注できます。随時対応が必要な見積書・請求書作成や、毎期発生する決算なども対応可能です。
【対応業務】
・伝票作成
・見積書/請求書の作成
・資産管理
・経費計算/精算
・決算サポート
・記帳業務 など
広報
対外折衝が多い広報業務も、事務代行サービスを利用することで、効率的な広報活動を実施できます。
【対応業務】
・プレスリリースの作成、メディア選定
・イベントの立案、運営
・イベントやプレスリリース配信後の効果測定
・メディア対応
・会場選定 など
営業
リソース不足に陥りがちな営業は、代行サービスを利用することでリソースの余裕が生まれます。プロの知識やノウハウを活用すれば、長期的な企業の売上増加に繋げられます。
【対応業務】
・取引先の新規開拓
・営業戦略の立案と実施
・マーケティング
・契約業務
・営業リスト作成
・架電業務 など
秘書
忙しい経営者を支える秘書業務もアウトソーシング可能です。スケジュール管理やメール確認、会食の手配といった細かい業務を依頼できます。
【対応業務】
・スケジュール管理
・タクシーなどの車両手配
・出張手配
・メールの確認/返信
・経費精算のサポート
・会食の手配 など
「事務代行サービスには、この他にも様々な雑務を任せられます!」
事務代行に依頼するメリット
この章では、事務代行を利用するメリットについて紹介します。
事務職の採用コストと教育コストを削減
事務代行を利用することで、採用コストと教育コストを削減できます。
自社で新たに人員を採用すると、採用や教育コストが発生します。企業が直接雇用する場合、長期的に働いてもらうことが前提となります。すると、求人広告の掲載や採用サイトの作成、雇用後は働くためのデバイス提供などにコストがかかるのです。
また、継続的に働くための研修の実施といった教育コストもかかります。もし人員が短期で辞めてしまえば、そのコストの回収もできません。
しかし事務代行へ依頼すれば、新たな人員の採用にかかる時間や費用を削減でき、かつ必要なときに必要な人員のみ依頼できるため、無駄な人件費がかからないのです。
すでに経験も知識もあるスタッフが対応するので、自社で人員確保する際の教育コストもカットできるでしょう。
クオリティの高い納品物が期待できる
事務代行業者には、各業務に特化した人材が在籍しています。よって、クオリティの高い納品物が期待できるでしょう。
例えば資料作成なら、社員が作成するより見やすく、ポイントを押さえた資料になる可能性が高いといえます。また、資料作成に慣れているため納品までのリードタイムが短く、急ぎの対応も可能です。
今より高クオリティの資料やデータ、広告デザインなどを得られるのは大きなメリットです。
コア業務に集中できる
事務代行を利用することで、本来やるべきコア業務に専念できます。
事務作業は企業において、なくてはならない業務ですが、企業の利益を直接生むものではありません。
例えば月初や月末、期末など業務が集中しやすい時期に経費の精算や請求書の作成などさまざまな事務作業が発生すると、本来の業務になかなか取り掛かれません。事務処理に多くの時間が割かれてしまい、残業時間も多くなるでしょう。
事務代行を利用し、コア業務に専念すれば無駄な残業も減らせます。そして、人件費のコスト削減にもつながるはずです。
事務代行を選ぶポイント
ここまでは事務代行のメリットについて紹介しました。次は実際に事務代行サービスを選ぶポイントについて説明します。
対応業務の幅広さ
まずは、対応業務の幅広さです。対応範囲が広い場合、後から業務を追加依頼しても柔軟に対応してくれます。
例えば最初にデータ入力を依頼後、そのデータを基に資料作成や架電業務が発生することもあるでしょう。その際に、あらかじめ資料作成業務や架電業務が対応業務範囲だと分かっていれば、安心して追加依頼ができます。
このように対応業務が幅広い事務代行なら、突発的に発生した業務にも迅速に対応できるのです。
セキュリティ体制が整っている
事務作業では、顧客や取引情報といった機密事項を取り扱う場合があるので注意が必要です。個人情報や機密情報が漏洩すると、顧客に迷惑がかかるだけでなく社会的な信用を失いかねません。
このため、セキュリティ体制が整っているサービスを選択しましょう。見極めるポイントは、以下の通りです。
- プライバシーマークやISMSマークを取得している
- 社員のセキュリティ研修を実施している
- 建物の入館チェック
- 執務室の施錠
- 自社業務のみの専用部屋があるか など
※プライバシーマーク:日本産業規格に準処した決まりに基づき、個人情報を適切に保護する体制を整えている企業を評価する制度。基準を満たしている事業者にはプライバシーマークが与えられ、事業活動に対してマークを使用できる。
※ISMSマーク:情報資産を保護するためのマーク。情報の機密性や完全性の維持をクリアした企業に与えられる。
細かく見るとこの他にも、
・専用回線を使用しているか
・ドキュメントを施錠管理しているか
などのチェックポイントがあります。
必要に応じて、事務代行サービスに問い合わせてみましょう。
人材のクオリティ
人材のクオリティも、サービスを選ぶ際の重要なポイントです。
依頼したにも関わらず、納品物のクオリティが低かったり、納期に間に合わなかったりしては本末転倒です。人材のクオリティを事前に知るために、以下を確認してください。
- 代行サービスの研修制度
- 代行サービススタッフの採用率/採用制度
- 特殊業務や資格が必要な業務に対応できるスタッフが在籍しているか
- クライアント企業の継続率 など
人材のクオリティが高い事務代行なら、安心して任せられるため長期依頼が可能です。
結果コア業務に専念でき、売上増加に繋がるだけでなく、顧客信頼度も上げられるでしょう。
事務代行の料金体系と料金相場
実際に事務代行はどのような料金体系、料金相場なのかを解説します。
月額固定制
月額固定制の料金体系では、毎月決まった報酬を支払います。
多くの事務代行サービスが1ヵ月から契約ができ、契約稼働時間によって料金が変わります。
【料金相場】
稼働時間(契約時間)/月 | 契約期間 | 料金/月 |
20時間 | 1ヵ月 | 5万円~ |
30時間 | 1ヵ月 | 7~13万円 |
50時間 | 1ヵ月 | 11~16万円 |
※稼働時間は20〜50時間、料金は5〜16万円が目安です。
従量課金制
従量課金制は、作業単価と依頼した業務数(納品数)や稼働時間をかけて算定されるので、依頼内容により料金が変動します。
【料金相場例】
- A4サイズの書類作成/1枚 2,000円~
- アンケートデータ入力/1項目 0.5円~
- 税務補助 5万円~ など
依頼内容や専門知識の有無によって料金が異なります。事前に事務代行業者に確認してください。
事務代行サービス比較6選
ここでは、事務代行サービス6社を比較紹介します。
1.オーダー!
特徴
オーダー!は、ビジネス・コンシェルジュとしてお客様のビジネスをサポートします。
様々なサービスを展開しており、総務、人事、経理部門の業務を請け負う「業務代行サービス」も提供しています。
他の事務代行サービスは、スタッフが在宅で作業しているケースが多いですが、オーダー!は自社オフィスで作業しています。ビルへの入館チェックや執務室の施錠などを実施。セキュリティ体制を整えています。
依頼可能業務
- 定期レポートの作成
※ECサイトや売上データなど、要望に応じた定期的なレポート作成を行います。 - 外部からの問い合わせ対応業務
- 組織内からの問い合わせ対応業務
- 内職代行 など
価格
・スタンダードプラン:12万円/月(税抜)
契約期間:3ヵ月毎 実働時間:30時間/月
※依頼内容に合わせてプランをカスタマイズできます。
※金額についてはお問い合わせ下さい。
提供企業
株式会社PUREWORKS
>オーダー!の事務代行サービスはこちら
オーダー!の事務代行事例
クライアント:大手飲料メーカー様
代行内容:
・当選キャンペーンのLP制作
・当選の事務作業
・顧客からのメールやチャット対応(問い合わせ窓口)など
2.HELP YOU
【特徴】
HELP YOUは、窓口のディレクターの下、様々なスキルを持ったスタッフが顧客の仕事をサポートします。チームでサポートするため、幅広い業務の依頼が可能です。継続利用率が高く、長期間利用する企業が多いという特徴があります。
【依頼可能業務】
・総務
・経理
・人事/採用
・営業サポート
・ECサイト
・マーケティング など
【価格】
10万円~/月(税抜)
※契約期間:6ヵ月~
※実働時間:30時間~/月
【提供企業】
株式会社ニット
3.フジ子さん
【特徴】
フジ子さんは、手頃な料金体系が特徴の事務代行サービスです。柔軟なプラン変更と無料トライアルによるスタッフの事務能力チェックが可能。事務代行を継続的に利用できるよう工夫しています。
【依頼可能業務】
・経理
・秘書/総務
・Webサイト運用
・翻訳業務
・人事 など
【価格】
・トライアルプラン:無料
契約期間:1週間 実働時間:2時間
・プラン20:5.17万円/月(税込)
契約期間:1ヵ月 実働時間:20時間/月
・プラン30:7.59万円/月(税込)
契約期間:1ヵ月 実働時間:30時間/月
・プラン50:10.89万円/月(税込)
契約期間:1ヵ月 実働時間:50時間/月
その他、時間単価プランなどは要問い合わせ。
【提供企業】
フジア株式会社
4.CASTER BIZ
【特徴】
CASTER BIZは、経理、総務、営業などの日常業務から専門業務までワンストップで幅広く対応している点が特徴です。また、厳しい採用制度を設けており、優秀なスタッフが在籍しています。
【依頼可能業務】
・秘書
・営業事務
・クリエイティブ業務
・翻訳業務
・文字起こし など
【価格】
・6ヵ月プラン:13.2万円/月(税込)
契約期間:6ヵ月 実働時間:30時間/月
・12ヵ月プラン:11.88万円/月(税込)
契約期間:12ヵ月 実働時間:30時間/月
・カスタムプラン
要問い合わせ
【提供企業】
株式会社キャスター
5.ビズアシスタントオンライン
【特徴】
ビズアシスタントオンラインは、クラウドソーシングサービス「クラウドワークス」の豊富なデータベースを活かし、400万人の中からスキルマッチした人材を提案します。担当アシスタントが付くため、日々の業務の中でPDCAを回すことができます。
【依頼可能業務】
・営業事務
・データ入力
・カスタマーサポート
・デザイン/コーディング など
【価格】
要問い合わせ
【提供企業】
株式会社クラウドワークス
6.YPP
【特徴】
YPPは大量のデータ入力やリサーチから、1時間程で完結する小さな仕事まで対応します。一定の業務量がなくとも依頼可能。年に1度の発送や入力業務なども柔軟に対応し、中小企業も利用しやすい点が特徴です。
【依頼可能業務】
・経理
・事務局運営補助
・営業サポート
・校正業務 など
【価格】
初期費用:6~30万円(人数により変動)
その他テレワーク導入費なども有り。要問い合わせ
・スタンダードプラン 30時間以内:9.1万円/月(税抜)
契約期間:3ヵ月 実働時間:30時間/月
・スタンダードプラン 40時間以内:12.1万円/月(税抜)
契約期間:3ヵ月 実働時間:40時間/月
・スタンダードプラン 50時間以内:15.2万円/月(税抜)
契約期間:3ヵ月 実働時間:50時間/月
その他、100時間以上までのプランや特別業務プラン有り。要問い合わせ。
【提供企業】
株式会社YPP
事務代行のまとめ
今回は事務代行サービスについて紹介しました。
事務代行は、自社の業務を月額制および従量課金制でアウトソーシングでき、質の高いサービスを受けることができます。
「人員が足りない」、「事務員の人件費を抑えたい」、「よりクオリティの高い業務を求めている」など、バックオフィスのお悩みは事務代行サービスで解決できます。本記事で紹介をした事務代行を選ぶポイント、料金などをぜひ参考にしてください。