今や企業の営業活動に欠かせないものの一つがホームページです。ホームページを作成して公開することは、顧客やユーザーに商品やサービスを知らしめるだけでなく、事業活動への信頼を獲得する手段でもあります。

しかし、こんな悩みを抱えている方も多いことでしょう。

「ホームページを作成したいけれど、方法が分からない」
「ホームページを自社のノウハウやスキルだけでは作成できない。どうしたらよいのか?」

今回は、そんな担当者の方に向けてホームページ作成に必要な環境や方法、また制作会社に依頼する際の注意点や費用相場などを解説します。この記事を読めば、企業のホームページ作成に関する基礎的な知識が得られるでしょう。

ホームページ作成に必要な環境

ホームページ作成に取り掛かる前に、作成に必要な環境とはどんなものか、何をそろえればよいのかを解説します。

サーバー

サーバーとは、コンピューターネットワーク上でリクエストに応じて情報やサービスを提供する、コンピューターシステムやプログラムのことを指します。一般的に、クライアントと呼ばれる他のコンピューターからの要求を受け取り、それに応じて必要なデータやサービスを提供します。

簡単に説明すると、サーバー上にホームページを構成するファイルやデータを置くことで、インターネット上でホームページへのアクセスが可能になります。

ドメイン

ドメインは「インターネット上における住所」といわれ、Webサイトがインターネット上のどこにあるのかを指すものです。

さらに詳しく説明すると、Webサイトがどこにあるのかは、ドメインにひも付く「IPアドレス」で表します。IPアドレスは「000.00.00.00」のような数値ですが、一般的には「http://www.○○○○.co.jp」といったドメイン名に変換し、Webサイトの場所として表示します。

個人でホームページを作成する場合は、汎用ドメイン、つまりプロバイダーやレンタルサーバーの会社・サービス名が含まれた簡単に取得できるドメインでも問題ありません。

しかし、企業が作成する場合は独自ドメインを取得することをおすすめします。その理由は、顧客からの信頼性が増すからです。

ドメイン名を登録すると、ドメイン登録者や連絡先、もしくは取次業者の情報がインターネット上に公開されます。これにより、最終的に登録者に連絡が取れるようになります

二つ目の理由は、独自ドメインのほうが分かりやすく、覚えてもらいやすことです。Webサイトのドメイン名は、企業のパンフレットや従業員の名刺などに記載され、顧客や取引先などに広く周知されます。よって、一目見るだけでその会社だと分かる独自ドメインが適しているのです。

SSL証明書

SSL証明書は自社で作成するものではなく、第三者機関である認証局が発行します。SSL証明書の主な役割は以下のとおりです。

まず、通信相手に偽りがないことを保証すること。通信先のサーバーが実在していることを証明します。

近年、サイバー犯罪の一つである「フィッシング詐欺」が横行しています。フィッシング詐欺とは大手企業に成りすましたWebサイトから、個人情報を盗み出すものです。SSL証明書はこの犯罪への対策として有効です。

二つ目の役割は、SSL証明書に含まれる鍵(公開鍵、共通鍵)を用いて、ブラウザーとサーバー間でやり取りされる情報を暗号化すること。これにより、SSL証明書が導入されているサーバーが持つ特定の鍵でしか、そのデータは解読されないようになります。そのため、ホームページ閲覧者が個人情報やクレジットカード番号などを入力したとしても、第三者に見られることを防げます

ホームぺージの作成方法

この章では、実際にホームページを作成する方法を紹介します。「自社で作成」「フリーランスに依頼」「制作会社に委託」、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

自社で作成する

まず紹介するのは、自社でホームページ作成ツールを使用してサイトを構築する方法です。

ホームページを作成するには、htmlやデザインに関する知識が必要です。しかし、近年は知識がなくてもホームページを作れるサービス(jimdo、wixなど)ができ、手軽に自作できるようになりました。

この方法のメリットは、コストを抑えられることと、自分で思い通りのサイトが作成できることです。しかし、制作会社に依頼した場合と比べるとどうしても素人感が出てしまうデメリットもあります。

フリーランスに依頼する

次に紹介するのは、フリーランスの人材に作成してもらう方法です。

クラウドソーシングを利用する、もしくはホームページを作成できる知人へ依頼することで、制作会社に依頼するより費用が安く済みます

一方で、どの程度スキルがあるのか分かりづらかったり、不得意な作業分野があったりする可能性もあります。依頼する側がそれを見抜くことは難しく、結果としてサイトのクオリティやスケジュールなどに不満を抱いてしまうケースもあるでしょう

また、サイト作成に限らずフリーランスとやり取りする際は、途中で連絡が付かなくなったり、お金のやりとりに関してトラブルが発生したりする可能性も考慮しなければなりませんくわえて、依頼主の都合ではなくフリーランス側の都合でスケジュールが決まってしまうこともあります。

フリーランスにホームページ作成を依頼するときは、これらのリスクを考慮してください。

また、クラウドソーシングサイトを利用する場合は、過去に多くのクライアントからよい評価をもらっており、なおかつポートフォリオを掲載しているフリーランサーを選ぶとリスクを抑えやすいでしょう。知人に依頼する際にも、ポートフォリオを見せてもらうなどして、必ず実績を確認してください。

制作会社に委託

三つ目はホームページの制作会社に委託する方法です。制作会社はクライアントの要望や予算などをヒアリングし、希望に沿ったホームページを作成してくれますそのため、ある程度の予算を確保できる場合は制作会社への委託をおすすめします。

ただし、制作会社によって実力にばらつきがあることも事実です。契約前にその会社の実績などを確認しておきましょう。

※制作会社を選ぶ際のポイントは、後の章で解説します。

ここまで3つの作成方法を紹介しましたが、立ち上げた後の運用・保守を考慮し、ホームページの作成方法を検討することが重要です。

フリーランスに依頼する場合は、依頼した人に運用や保守を依存してしまう、自社で作成する場合は構築担当者の異動・退職により、ノウハウが失われてしまうリスクがあることを覚えておきましょう。

アランくん

ホームページを作成する3つの方法について、それぞれのメリットとデメリットは分かりましたか?

ホームページの作成手順

ここからは、ホームページ作成の手順5つを紹介します。

1.発注

制作会社に発注する場合、制作側のヒアリングが行われ、その内容を踏まえて企画の提案および見積もりが提示されます。これを複数の制作候補に対して行い、提案内容と見積書を比較したうえで依頼先を決定します。

制作会社の自社ビジネスに対する理解力をチェック

制作会社のヒアリングや提案を受ける際には、自社のビジネスのゴールとホームページを利用するユーザーの両方のニーズをくみ、自社のビジネスに貢献し得る企画の立案と実行を提供できる業者であるかをチェックしてください。

「こちらの依頼通りにホームページを作成してくれればいい」と思う方もいるかもしれません。しかし、クライアントの考えるゴールに向かってコミュニケーションをとりながら作成してくれる制作会社のほうが、結果としてよいホームページを作成してくれるものです。

ホームページ作成に限らず、その他の業務を外注する場合でも、業者と密なコミュニケーションを取れることが理想です。

2.企画

次に、ホームページ作成の企画を立てます。以下の内容を決めていきましょう。

・ホームページの目的・ターゲットを決定
・市場調査の実施(具体的には競合他社のホームページの内容や、掲載したいページに必要なコンテンツなどを調べる)
・ホームページのコンセプト設定 など

企画はホームページを作成するうえで、重要な手順です。企画でホームページ作成の目的やターゲットを明確にしておかなければ、完成時に思い描いていたホームページとは異なるものができる可能性があるからです。

くわえて、作成するコンテンツ調査はもちろん、コンテンツの制作(ライティング)に労力を要します。

顧客が求める情報を把握するためには、定量的なアプローチと定性的なアプローチを組み合わせた市場調査を実施し、その結果を元に自社サイトの差別化戦略を策定する必要があります。具体的な手段としては、インターネットを活用した調査や、直接顧客に対するインタビューなどがあります。さらに、競合他社のホームページを調査し、人気があるコンテンツを特定し、その理由を分析するのも有効です。

分析後は、ユーザーが検索するであろうキーワードを設定して自社独自のコンテンツを企画。コンテンツ内容を踏まえて、ホームページのデザインも考慮しなければならず、ホームページの制作費にも影響してきます。

3.設計

設計段階では、要件定義の確認やサイトマップ、ワイヤーフレームの作成を行います。

要件定義とは、本格的にホームページを作成する前の段階で、開発者の視点から必要なこと・すべきことをまとめ、具体的な進め方を決めることです。進め方が決まったら要件定義書を作成し、異動や退職で担当者が変わったとしてもスムーズなホームページ運営ができるようにしておきます。

サイトマップはサイト訪問者や検索エンジンに対して、そのWebサイトがどんな構造なのかを伝える構成図、ワイヤーフレームは、Webページのレイアウトやコンテンツの配置などを記した設計図のことです。

検索すればテンプレートも手に入りますので、自社のニーズにあったものを見つけましょう。

4.制作

次に、デザイン作成とコーディングを行います。

デザインは、企画段階で設定したターゲットやコンセプト、設計段階で設定したワイヤーフレームを踏まえて作成します。コンテンツの配色や文字のフォント、サイズなどを決定し、統一感のあるデザインにしましょう。

デザインが決まれば、コーディングを行います。コーディングは、実際にホームページとしてブラウザで見られる状態にするためのコードを書くことを指します。

主にHTML(ハイパーテキストマークアップ言語)、CSS(カスケーディングスタイルシート)、JavaScriptなどの言語を使用して構築されます。

5.公開

ホームページを公開する前にテスト環境にて最終チェックを行い、問題がなければ公開します。

アランくん

ホームページの作成手順が分かりましたか?公開までには、すべきことが多くありますね!

ホームページ作成の費用相場

制作会社にホームページ作成を委託すると、どの程度費用がかかるのでしょうか。

ホームページ作成にかかる費用は、その目的やデザインにかけるコスト、業者に委託する作業範囲によって変わります。

以下に企業の規模・種類別のホームページ作成費用相場を掲載しますので、参考にしてください。

ホームページの種類費用相場
小規模企業のホームページ(約10ページ)40万円〜
中規模企業のホームページ(約30ページ)100万円〜
大規模企業のホームページ(約80ページ)300万円〜
ECサイト80万円〜
採用サイト60万円〜

※実際の費用はどんなホームページを作成するかによって変動します。必ず制作会社と相談してください。

ホームページ作成のポイント

ホームページの作成には、いくつかのポイントがあります。以下で紹介するポイントを押さえることで、多くの人に見つけてもらえるホームページを作成できます。

デザインを企業・サービスイメージに合わせる

一つ目のポイントは、企業・サービスイメージとホームページのデザインを合わせることです。

Webページのデザインが企業イメージと異なると、自社のホームページだと気づいてもらえない可能性があります。例えば企業のロゴの色をホームページに使用するなどして、統一感を持たせましょう。

動線をスムーズにする

ホームページは、ユーザーが使いやすい動線設計にしてください。これを行わないと、ユーザーがホームページ上で知りたい情報になかなかたどり着けず、離脱しやすくなります。

SEO対策を考慮する

ホームページを作成し、公開するだけではユーザーは訪れません。ユーザーの流入を促すためにはSEO対策が必要です。

SEOは「Serch Engine Optimalization(サーチエンジン最適化)」の略で、ホームページが検索エンジン上で検索されやすくするために行う施策のことです。施策例としては、サイト内の文言を工夫し、検索結果に表示されやすくする方法などがあります。

SEOは今や集客に必須の施策であり、実施することでホームページに流入するユーザー数を増やせます。逆にいえば、SEO対策を行わないと企業名を検索しても検索結果にホームページが表示されない状態も起こりえるのです。

SEO対策は自社で行うことも可能ですが、初心者の場合は専門業者に任せるか、アドバイスをもらうほうが効率的です。なぜなら、施策の根拠となる検索エンジン(多くの場合はGoogle)のロジックは初心者にとって分かりにくく、専門家の意見をあおぐほうが無駄なく進められるからです。

掲載コンテンツを考慮する

最後のポイントは掲載コンテンツ(サービスや商品紹介など)を考慮することです。

質の良いコンテンツの作成にはリサーチが欠かせません。まず、ユーザーがどのようなキーワードでどのような情報を求めてホームページにたどり着くのかを調査しましょう。そのうえで、プロのライターが依頼主にヒアリングを行い、ユーザーが検索するキーワードを散りばめながら分かりやすい・読みやすい文章でコンテンツを作成します。

この過程を踏めば、依頼主もユーザーも満足する効果的なホームページを作成できます。SEO対策にも強いホームページとなるでしょう。

アランくん

たくさんの人に訪れてもらうために、これらのポイントを押さえたホームページを作成してください!

ホームページ作成の注意点

ホームページの作成時には、注意すべき点もあります。確認していきましょう。

セキュリティ対策

不正アクセスによるページの改ざんなどが起こらないよう、セキュリティ対策は厳重に行ってください。制作会社の知見などを元に対策を講じましょう。

コンテンツの著作権

ホームページのコンテンツを作成する際は、著作権法違反に抵触しないよう注意してください。画像は、商用利用可能な画像サイト、もしくは自社で撮影したものを使用しましょう。

文章は自社および、発注したライターが作成したオリジナルのものを掲載します。他サイトや書籍、新聞などの文章を使用する場合は引用ルールを守りましょう。

定期的な更新・保守が必要

SEO対策の一環としても、ユーザーに最新の情報を届けるためにも、ホームページは常に正常に表示されるように管理や更新が必要です。目的に応じて、機能やデザインなどのアップデートを行ってください。

ホームページ作成を委託するならオーダー!におまかせ

オーダー!はお客様をサポートし、問題を解決に導くビジネス・コンシェルジュです。「Webサイトの構築・運用」サービスにて、個別相談メニュー・定額運用メニューを提供しています。

【個別相談メニュー】

お客様が必要としているサービスを下記のメニューより選択のうえ、ご利用いただけます。

・Webサイト構築サービス
・Google ビジネスプロフィール アップデート
・ホームページからの問い合わせ対応代行
・SNS運用代行
・SSL化
・バナー制作
・CMSセキュリテイ対策

これらの業務以外も対応可能です。ぜひお気軽にご相談下さい。

【定額運用メニュー】
必要な業務を契約期間、時間に合わせてご依頼いただけるメニューです。

(スタンダードプラン)
料金:12万円/月(税抜)
契約期間:3ヵ月毎 
実働時間:30時間/月
※依頼内容や条件により、金額が変わる場合があります。

(対象業務例)
・ページ更新作業
・画像制作
・セキュリティ対応
・その他運用、保守業務 など

オーダー!のホームページ作成事例

実際にオーダー!が行ったホームページ作成の事例を紹介します。

クライアント:NPO法人 久志地域観光交流協会様

沖縄県名護市東海岸久志地域で、観光交流型事業を通した地域活性化を手掛けるクライアントです。この地域をより深くユーザーに知ってもらい、何度も訪れてほしいという想いから、ホームページの制作を決められました。

【支援内容】
・コンテンツの企画
・サイト構成
・デザイン
・制作などホームページ作成に関わる業務全般

特にサイトデザインについては、地域の文化や地元の人たちの想いをくみ取ったうえでアウトプットできる、地元のイラストレーターとの連携が欠かせないと判断。密にコミュニケーションを取りながら制作を進めました。

また、地域の方たちが地域の素材で手作りした商品を販売するECサイト「久志のてしごと」の制作もオーダー!で担当。

ホームページの制作にとどまらず、久志を訪問した観光客に、久志の魅力をより深く知ってもらう施策としてスタンプラリーの企画と実行も支援しました。

ホームページ作成のまとめ

今回は、ホームページ作成に必要な環境や押さえておきたいポイント、注意点などを紹介しました。

ホームページは長期間にわたって運営・更新し、保守していくものです。そのためには、常に知識やノウハウをアップデートし続けなければなりません。

「自社のスキルやノウハウに問題がある」、「ホームページ作成や運用はプロに任せたい」とお考えの担当者の方は、ぜひオーダー!にご相談下さい。ホームページ作成の実績と知見を活かしてサポートさせていただきます。