商品やサービスのキャンペーン、セールの際に欠かせないのがランディングページ。

Web広告などをクリックしたユーザーが最初に訪問するページのことを指します。

しかし、その作り方に関してこんな課題や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

「どんな流れや手順で作ればいいのか分からない」
「自社で作るか、外注するか…どちらを選ぶべき?」

今回は、ランディングページの作り方に関して、流れや構成、また自社で作成する場合と外注した場合のメリット・デメリットを解説します。

この記事を読めば、ランディングページの作成に関する基礎的な知識、また外注する際のポイントなどが分かります。

ランディングページ(LP)作り方の流れ

ランディングページは、以下のようなステップを踏んで作成されます。

ステップ0.全体設計

ランディングページはいきなり作るのではなく、制作前に全体設計をすることが必要です。ランディングページを作ることでどんなことを達成したいのか、またその後どのようにフォローするかを社内で検討します。

その後のフォローとは、例えば以下のような内容を指します。

・取得したリードをインサイドセールスがフォローする
・オフラインやオンラインの説明会に誘導する
・ステップメールでナーチャリング(顧客育成)する

ステップ1.目標設定

次に、ランディングページの目標を設定しましょう。その内容は商品やサービスの内容や特徴にもよりますが、概ね以下のような目標です。

・商品・サービスの購入
・資料請求や問い合わせ
・会員登録
・資料のダウンロード など

そこで、これらを何件(あるいは何%)増やすかなどの数値目標を決め、KPIを設定します。

KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、日本語では「重要業績評価指数」といわれます。これは、最終的な目標を達成するために行う業務を計測するために置く指標を指します。

例えば、「購入を10件増やす」という最終目標を達成するために、PV数やコンバージョン率をどれくらい達成したらよいのかを決定します。この場合の、PV数やコンバージョン率がKPIです。

ステップ2.ターゲット設定

その次は、ターゲットのリサーチを行い「ペルソナ」を設定します。

ペルソナとは、自社の商品やサービスを利用する典型的なユーザー像のこと。

設定のポイントは、特定の人物像を具体的に描き、趣味や休日の過ごし方、好きなもの、価値観などにいたるまで細部にわたり設定することです。

ランディングページは流入経路ごとに訴求するターゲットや内容をいくつも作成できるため、何パターンかを作成することもよい施策です。

ステップ3.構成作成

続いては、ランディングページの構成を考えるステップです。商品やサービスに関する情報に関して、何をどの順番で伝えるかを決めます。

その上でワイヤーフレームを作成します。ワイヤーフレームとは、Webページのレイアウトやコンテンツの配置を設計図に表したものを指します。

ワイヤーフレームは紙と鉛筆を用いたアナログな方法で作成する方法と、Wordやパワーポイント、専用のアプリケーションなどを用いてデジタルで行う方法があります。自分にあった方法を選べば問題ありませんが、近年はテンプレートやアプリケーションなどを用いて便利に作成できますので、ぜひ探してみてください。

ここで、ランディングページの効果的な構成を紹介します。概ね、以下の構成にすることで、商品やサービスの特徴を効率的に伝えられます。

・ファーストビュー
・ボディー
・クロージング

詳細については次章で解説します。

ステップ4.ライティング

ここまでできたら、いよいよ文章の作成に入ります。ランディングページの文章は、ただ漠然と作成するものではありません。「セールスライティング」と呼ばれる、商品やサービスを売るためのテクニックを用いて文章を作成します。

セールスライティングのテクニックは数多くありますが、ここでは重要なポイントを紹介します。

1.ターゲットに合うトンマナを意識する

トンマナとは「トーン&マナー」の略で、広告や記事などを作成する際に一貫した調子や見た目、様式などをもたせることで、ユーザーにとってインパクトを残す手法です。

このトンマナは、ペルソナによって大幅に変わります。そのため、ペルソナ設定の段階からペルソナにあった文章とは何かを考えておくとよいでしょう。

2.キャッチコピー

ランディングページや、ランディングページに誘導する広告に使用するキャッチコピーは重要なポイントです。ターゲットに対してどんなワードや文章が刺さるのかを考えましょう。

また、どんなに刺激的なワードでも、ターゲットに合わないものでは成果も得られません。キャッチコピーを作成する際にも、必ずペルソナやトンマナを意識します。

3.PASONAの法則

セールスライティングのテクニックとして有名なものの一つが「PASONAの法則」です。これは、ターゲットとなる消費者の心理に沿った順番にメッセージを並べることにより、購買意欲を刺激するものです。メッセージは全部で6つの要素から成り立っており、これらの頭文字を取ると「PASONA」となることからこう呼ばれています。

具体的には以下の順番に沿ってメッセージを作成します。【例】の文言は、具体的なメッセージ内容の例です。

・Problem(問題)…ユーザーの悩みや問題を明確にする

【例】最近、○○にお悩みではありませんか?

・Affinity(親近感)…共感し親近感を持ってもらう

【例】年齢を重ねると○○となってしまいがちですよね。日々忙しく××が後回しになってしまうことから、○○状態が続いている人も多いのでは?

・Solution(解決策)…具体的な解決策を提示する

【例】○○な人は、△△を使用すると効率的です

・Offer(提案)…商品やサービスの導入を提案する

【例】今回、○○に悩むあなたに【商品・サービス名】をご紹介!

・Narrowing down(絞り込み)…期間や対象を絞り込む

【例】このページを見た人限定!今月中のご購入で■%OFF

・Action(行動)…いますぐ行動を呼びかける

【例】こちらのボタンをクリックしてお申し込みください!

ステップ5.デザイン、コーディング

ワイヤーフレームの作成が終わったら、いよいよデザイン、コーディング…とWebページを作成する具体的なステップに進みます。

この段階で重要なことは、ユーザーの導線を考えたコンテンツの配置にすることです。また、インパクトのある画像やイラストなども欠かせません。

特にコーディングに関しては、専門的な知識を必要とするため自社で対応できるかどうか不安だという方もいることでしょう。

そのような場合は専門知識をもつ人材や会社へ外注することが一般的ですが、最近はランディングページ作成ツールなども登場していますので、コーディングの知識に不安があっても対応できるケースもあります。

また、この段階で重要なことは、近年ターゲットとなる消費者はスマホやタブレットなどの端末でランディングページを閲覧する機会が圧倒的に多いということです。

そのため、どんな環境からでもレイアウト崩れなどが発生しないよう、レスポンシブデザイン(ユーザーのデバイスやWebブラウザに応じて表示を最適化)で対応することを忘れないようにしましょう。

ステップ6.公開、効果検証

ランディングページの作成においては、全体設計~目標設定に対する効果検証だけでなく、LPOを継続することが大切です。

LPOとは「Landing Page Optimalization」、つまりランディングページ最適化という意味です。Webサイト作成においてSEO(Serch Engine Optimalization、サーチエンジン最適化)が重要なように、ランディングページにおいてもPV数やコンバージョン率を高めるための施策を行うことは必須といえます。

具体的な施策としては、A/Bテストが挙げられます。

A/Bテストとは、 特定の要素を変更したAパターン、Bパターンを作成して運用することで、それぞれの成果を比較し、より高い成果を得られるパターンを見つける方法です。

自社でランディングページを運用する場合、LPOの観点から誰でも更新しやすい作りにしておくと、運用の負担を減らすことができます。

ランディングページ公開後の効果検証と改善を続けることが大切なんですね

ランディングページ(LP)構成の作り方

​​成果を上げるランディングページをつくるためには、以下のような構成のページを作成するとよいでしょう。

ファーストビュー(FV)

ファーストビューとはユーザーが最初に目にする部分であり、ランディングページの中で最も重要な構成要素です。ファーストビューを構成するのは、主に以下の内容です。

・キャッチコピー
・メインビジュアル
・権威付け

権威付けとは、具体的な数値や割合、実績などを指します。例えば「販売実績○○個」「顧客満足度○○%」「メディア掲載多数」などの内容です。これらがあると、ターゲットにとって分かりやすく、信頼を感じられます。

また、ファーストビューにCTAボタンを置くこともあります。CTAとは「Call To Action」の略で、行動に直結させるためのデザインや仕掛けなどを指します。CTAボタンとは、コンバージョンに直結させるためのボタン、つまり「お申し込みはこちらから」のように申込フォーム(あるいは購入ページなど)へ到達できるボタンのことです。

一般的に、ファーストビューにおける直帰率は70%以上といわれています。直帰率とは、サイトを訪れたセッション(ページを訪問する行動)のうち、直帰したセッションの割合を指します。

つまり、70%以上の人がファーストビューの段階でそれ以上閲覧するのをやめてしまうのです。そのため、この部分にCTAボタンをおくとユーザー離れを防ぐ効果が期待できます。

アランくん

ファーストビューにおける施策は、いかに離脱を防げるかがポイントなんですね!

ボディ

ボディ、つまりランディングページの中間部分には以下の内容を記載します。

・商品・サービス説明(特徴、メリットなど)
・利用者の声
・FAQ(よくある質問)
・申し込み、購入の流れ

ここでのポイントは、「ユーザーファーストな作りになっているか」です。一見して何の商品・サービスか分からない、ユーザーにとってどんなメリットがあるか分からないと離脱の要因になってしまいます。

そのため、ユーザーの困りごとや不安を解決できることをアピールしましょう。比較できる商品・サービスがある場合は、比較表を掲載して特徴をわかりやすく伝えるのもよいでしょう。

また、ユーザーが共感できるストーリーがあると分かりやすく伝えることができます。

クロージング

クロージングとは、ユーザーに行動を促す購入や申し込みなどのボタンを設置する部分です。見やすさ、操作性の高さは重要なポイントです。

フォームやCTAボタンが分かりにくいとユーザーがストレスを感じ、離脱してしまう恐れがあるからです。

ランディングページ(LP)を作る手段

ランディングページを作成するための方法、またそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。

自社で作成する

全体設計から公開までを、自社で行う方法です。専門知識がない場合には、無料・有料で公開されている作成ツールやWordpressのテンプレートを利用する方法があります。

この方法のメリットはコストが抑えられること。デメリットは社内のリソースが圧迫されること、またテンプレートを利用する場合はデザインの自由度が低下してしまうことです。ツールやテンプレートには、効果測定に必要な機能が備わっていないこともあります。

フリーランスへ依頼する

フリーランスのデザイナーなどへ作成を依頼する方法です。メリットは制作会社へ依頼するよりコストを比較的抑えやすいこと。場合によっては10万円以下で対応してもらえることもあります。

デメリットはプロフェッショナルな人材でも人によって得手不得手があるため、クオリティにばらつきがある可能性があることです。また、金銭面やスケジュール面でトラブルが発生する可能性も考慮して依頼する必要があります。

トラブルを防ぐためには、フリーランスの過去の実績をチェックし評判を確認する信頼できる人に紹介してもらうなどの方法があります。

Web制作会社へ依頼する

この方法のメリットは、プロの手を借りて高品質なランディングページを作成できるため、自社のリソースをコア業務へ集中させられることです。デメリットは制作コストがかかること、依頼先によってコストや納期が異なることです。

コストに関していうと、最も一般的な価格帯は30万円〜60万円ほどです。また、制作だけでなく運用も外注する場合、月々の運用費が発生します。

制作や運用のリソース、運用を続けるための知識やノウハウがない場合は、運用も含めて外注を検討することがおすすめです。

ランディングページ(LP)外注先選びのポイント

それでは、ランディングページの作成を外注する場合、どんな外注先を選べばよいのか、選び方のポイントを解説します。

実績

自社の顧客、商品やサービスに合うようなLP制作実績があるかどうかは重要です。ホームページで確認または直接問い合わせをしましょう。

自社との相性

外注する場合、全てを任せずに作成〜運営業務の一部だけ委託することも可能です。

どこまでを自社で行い、どこを外注するのかを決めることも、コストを必要以上にかけないためには重要なポイント。自社の希望に合う業務の進め方が可能か確認しましょう。

サポート体制

ランディングページは運用・改善を続けていくことが重要で、「作って終わり」ではなく「作ってからが始まり」です。

定期的に効果測定を行い、LPOを継続して行うことで、ランディングページの改善をします。これにより、市場や競合の変化にも対応できるランディングページを運用できるのです。

リソースがない場合は、制作後のサポートをしてもらえる業者を選ぶとよいでしょう。

クライアントのビジネスに対する理解力

外注先は、自社のビジネスゴールとWebサイトを利用するユーザーのニーズ双方に根ざした、真に自社のビジネスに貢献できる企画の立案と実行を提供できる業者がベストです。

そのためには、ただ言われた内容のランディングページを作るのではなく、自社のゴールを理解し、達成のために伴走してくれるような業者を選びましょう。

これはランディングページ(LP)の制作に限らず、外注業者を選ぶ際には濃度の高いコミュニケーションが取れる相手を選ぶことが理想といえます。

オーダー!は、クライアント様へのヒアリングを必ず実施した上で、最適なソリューションを提案しています。

アランくん

オーダー!は、ご要望に応えるだけでなく、クライアント様の現在・そして今後の業務の効率化までを見据えた内容の提案を行っています。

ランディングページ(LP)制作はオーダー!におまかせ

オーダー!はお客様の業務における困りごとに対してソリューションを提示し、実行する「ビジネス・コンシェルジュ」として業務を行っています。

提供している業務のうちの一つに「ウェブサイトの構築・運用」があり、ランディングページの作成も承っています。

ただランディングページを構築するだけでなく、運用までを一気通貫で支援できることが強みです。新規作成以外にも既存のランディングページのリニューアルや改訂にも対応できます。

料金プランに関しては「まるっとお任せ!定額運用メニュー」を設け、お客様のご要望に対応。必要な業務を契約期間、時間に合わせて対象業務を選択していただけます。

対象業務の例は以下の通りです。

・ページ更新作業
・画像制作
・セキュリティ対応
・その他運用、保守業務 など
※他にもご相談に応じますのでお気軽にご相談ください。

「まるっとお任せ!定額運用メニュー」の料金体系は以下の通りです。

【基本プラン】
料金:10万円/月(税抜)
契約期間:3ヵ月単位
実働時間:30時間/月
※依頼内容や条件により、金額が変わる場合があります。

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ランディングページ(LP)作り方まとめ

今回はランディングページの作り方について、流れやページ構成、作り方、外注の詳細などを解説しました。

文中で触れたように、ランディングページの作成にはセールスライティングやLPOに関する専門的な知識を必要とします。

また、ただ作成するだけではなく、運用を継続して効果測定を行い、ランディングページに反映させるなど、運用を行うためのノウハウやリソースが必要です。

ランディングページの作成や運用に不安がある場合は、ぜひオーダー!へお気軽にお問い合わせください。