企業や団体の顔でもあるホームページ。ネット上で情報発信や集客に重要なツールですが、ホームページを作ったまま放置していると、デザインや機能が時代に合わなくなったり、コンテンツが古くなったり、アクセスやコンバージョンが低下したりする可能性があります。そのため、ホームページは定期的にリニューアルすることが必要です。
しかし、ホームページのリニューアルは、ただ見た目を変えるだけではありません。目的や目標を明確にし、計画的に進めることが重要。また、リニューアル後も定期的に分析や改善を行うことで、より効果的なホームページにすることができます。
この記事では、ホームページリニューアルの必要性とタイミングから制作会社への依頼ポイントと選択基準などを徹底解説します。ホームページリニューアルを考えている方はぜひ参考にしてください。
ホームページリニューアルをする目的とは?必要性とタイミング

ホームページのリニューアルは、デザインが古くなっている、機能が不足している、コンテンツが整理されていない、アクセスやコンバージョンが低下している、セキュリティ対策が陳腐化しているといったタイミングで行います。
タイミングごとのホームページリニューアルの目的や必要性について解説します。
デザインが古くなっている:UI/UXの改善が適切
ホームページのデザインが古くなっていると、アクセスした人が興味を失ったり、信頼感を抱かなくなる可能性があります。
また、デザインはUI(User Interface)やUX(User Experience)にも関係します。UIとは、ユーザーが操作する画面やボタンなどのインターフェースのことで、UXとは、ユーザーがサイトを利用した際に得られる体験や感情のこと。
UI/UXが良くないと、訪問者はサイトを使いにくいと感じたり、目的の情報やサービスにたどり着く意思がなくなることも。結果、離脱率が高くなったり、コンバージョン率が低くなったりします。
そのため、デザインが古くなっている場合は、UI/UXの改善を目的としたホームページリニューアルがおすすめ。デザインのトレンドやターゲット層の嗜好に合わせて、見た目や操作性を最適化しましょう。
機能が不足している:システムの改修が適切
ホームページの機能には、たとえば、お問い合わせフォームや予約システム、SNS連携や動画再生などがあります。機能が不足していると、アクセスした人が得たかった情報を手に入れられなかったり、満足度が低くなったりすることが考えられます。
さらに、スマートフォンやタブレットで閲覧した際のレスポンシブデザインに対応していなかったり、特定のブラウザで表示が崩れたりすることも。
機能不足を理由にホームページをリニューアルする場合は、訪問者のニーズや行動パターンに合わせて、必要な機能を追加したり改善することがおすすめ。また、デバイスやブラウザの多様化に対応して、どの環境でも快適にサイトを利用できるようにしましょう。
コンテンツが整理されていない:SEO対策で改善可能
ホームページのコンテンツとは、サイト内で提供されるさまざまな情報のこと。たとえば、テキストや画像、動画や音声などを指します。
コンテンツが整理されていないと、アクセスした人がホームページ内で迷子になってしまうほか、検索エンジンで評価されず、検索順位が低くなったりすることも。結果、訪問者の流入が減少したり、競合に負けたりすることがあります。
そのため、コンテンツが古くなっているまたは整理されていない場合は、SEO対策を目的としたホームページリニューアルが大切。例えば、サービス内容に変更がないからとそのままの内容を引っ越すのではなく、検索ニーズに併せてリライトを行うことでコンテンツの質や量を向上させたり、キーワードやタグを適切に設定したりしましょう。
アクセスやコンバージョンが低下している:新規コンテンツの設置
ホームページのアクセスとは、サイトへの訪問者数。コンバージョンとは、サイトで設定した目標(購入や問い合わせなど)を達成すること。アクセスやコンバージョンが低下していると、サイトの効果や収益が減少したり、投資対効果が低くなる可能性が高まります。
原因はさまざまですが、サイト内のコンテンツがユーザーのニーズとマッチしていない可能性も考えられます。そこで、新規コンテンツの設置を目的としたホームページリニューアルが適切。たとえば、ブログやニュース、レビューなどがあります。新規コンテンツを設置することで、訪問者にとって有益な情報を提供したり、関心を引いたりすることができます。
セキュリティ対策の陳腐化:最新のセキュリティ対策にアップデート
ホームページ作成後、数年も経つとセキュリティ対策が不十分になり、ホームページを狙う脅威からも脆弱になったり、検索エンジンの評価が低くなったりします。リニューアルを行ってwebサーバやWebアプリケーションを最新のセキュリティ対策にアップデートすることで、ホームページをサイバー攻撃から守ることはもちろん、検索エンジンにとって信頼できるサイトにすることができます。

古いホームページは事業者にとってデメリットしかありません
ホームページリニューアルの進め方

一般的なホームページリニューアルの進め方を以下の4つの手順に分けて説明します。
【1】現状分析と目標設定
【2】競合分析とプランニング
【3】サイト設計・コンテンツ制作、デザイン・コーディング、開発
【4】テストと納品
手順その1:現状分析と目標設定
ホームページをリニューアルする前に、まずは現状分析と目標設定を行います。
現状分析とは、自社のホームページの現在の状況や問題点を把握すること。たとえば、サイトのアクセス数やコンバージョン率、ユーザーの行動や評価などを分析し、自社のホームページの強みや弱み、機会や脅威などをSWOT分析などの手法で整理します。現状分析を行うことで、ホームページリニューアルの必要性や方向性が明確になります。
目標設定とは、ホームページリニューアルをすることで達成したい目的や効果を具体的に定めることです。たとえば、アクセス数やコンバージョン率などの数値目標や、ブランディングや集客などの戦略目標などがあります。目標設定を行うことで、ホームページリニューアルの成果や評価基準が明確になります。

まずは現状のホームページの課題を明確にし、リニューアルによって何を達成したいのかを明確に設定しましょう
手順その2:競合分析とプランニング
次に行うことは競合分析とプランニングです。
競合分析とは、自社と同じ業界や市場にいる競合企業や団体のホームページを調査し、比較することです。たとえば、競合のサイトのデザインや機能、コンテンツやSEO対策などをチェックします。また、競合のサイトの強みや弱み、優位性や差別化要素などを分析します。
プランニングとは、ホームページリニューアルの具体的な計画や方針を決めることです。たとえば、サイト全体のコンセプトやイメージ、ターゲット層やキーワード、サイトマップやページ構成、デザインや機能、コンテンツやSEO対策などを決めます。プランニングを行うことで、ホームページリニューアルの具体的な内容や工程が明確になります。
競合分析とプランニングによって現状分析と目標設定ができたら、具体的なリニューアル計画を計画していきましょう。
手順その3:サイト設計・コンテンツ制作、デザイン・コーディング、開発
下準備ができたら、ホームページリニューアルの実行段階に移ります。
サイト設計でホームページの使いやすさや見やすさといったUI/UXを向上させ、コンテンツ制作でサイト内の情報を制作し、ホームページの価値や魅力を高めます。
また、サイトをデザインして見た目を整えることで、アクセスした人にいい印象を与えるホームページにすることができます。デザインはHTMLやCSSなどの言語でコード化、つまりコーディングを行うことで、サイトの表示や動作が可能になります。
さらにお問い合わせフォームや予約システム、SNS連携システムなどを開発し、サイトの利便性や快適性を向上させましょう。
手順その4:テストと納品
最後にテストを行い、ホームページの品質や性能を検証しましょう。サイト内のリンクや表示が正しく動作しているかや、デバイスやブラウザによって表示が崩れていないかなどをチェックし、ホームページ内のコンテンツやSEO対策が効果的に機能しているかも分析します。
その後、必要であればサイトのドメインやサーバーの設定や移行を行い、納品、つまりホームページのリニューアルの完了となります。
ホームページリニューアル後に行うこと
ホームページリニューアルは完了後にも行うべきことがあります。リニューアルの周知やモニタリング、PDCAサイクルでの改善や、コンテンツの更新などです。
プレスリリースやSNSでリニューアルを周知する
まずはホームページがリニューアルしたことを広く知らせることが重要。プレスリリースやSNSなどのメディアを活用して、リニューアルの内容や目的、効果などを伝えましょう。
リニューアルを周知することで、既存の顧客に対してサイトへの関心や信頼を高めたり、新規の顧客やファンに対してはサイトへの誘導や集客を促進したりすることができます。
アクセス数やコンバージョン率などのKPIを定期的にモニタリングする
リニューアル後はサイトの状況や効果を定期的にモニタリングしましょう。アクセス数やコンバージョン率などのKPIをGoogle Analyticsなどのツールを使って測定することで、サイトの目標や成果が達成できているかや、ホームページの新たな問題点や改善点が明確になります。
問題点や改善点を見つけて、PDCAサイクルで改善していく
リニューアル後にもホームページの問題点や改善点を見つけて、PDCAサイクルで改善していくことが大切です。PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)を意味します。
たとえば、KPIから問題点や改善点を見つけて(Check)、その原因や解決策を考えて(Plan)、その解決策を実行して(Do)、その効果を測定して(Check)、その結果に応じてさらに改善策を考えて(Action)……というように繰り返します。
CMSを活用して、コンテンツの更新や追加を行う
ホームページリニューアル後も、サイトの鮮度や価値を高めたり、訪問者の満足度やリピート率を高めるためコンテンツの更新や追加を行う必要があります。コンテンツの更新や追加には、CMSの活用することがおすすめ。CMSを活用することで、コーディングや開発の知識がなくても、簡単にコンテンツの更新や追加ができます。また、CMSには様々なプラグインやテーマが用意されており、サイトの機能やデザインをカスタマイズすることも可能です。
ホームページリニューアル費用とその詳細
一般的なホームページリニューアルの費用相場について解説します。なお、ここで紹介する費用の相場は、あくまで目安。実際の費用はサイトの規模や内容、制作会社や契約内容などによって異なります。
コーポレートサイトリニューアルの費用相場
コーポレートサイトリニューアルの費用相場は、サイトの規模や内容、制作会社によって大きく異なりますが、一般的には、100万円から300万円程度が相場。
制作会社によっても、費用相場が異なります。大手制作会社は、コピーライターやデザイナーなど専門分野のメンバーを取り揃え、高品質なサイトを制作することができますが、費用も高くなります。一方、中小の制作会社は、費用を抑えてリニューアルをすることができますが、品質が低い場合もあります。
オウンドメディア、ECサイトのリニューアル費用相場
オウンドメディア、ECサイトのリニューアル費用相場は、サイトの規模や内容、制作会社によって大きく異なります。一般的には、オウンドメディアは100万円から500万円程度、ECサイトは500万円から1,000万円程度が相場となっています。
オウンドメディアは、ブログやニュースサイトなどのコンテンツを定期的に更新するサイトです。ECサイトは、商品やサービスを販売するサイトです。どちらも、企業のブランディングや集客に効果的です。
ホームページリニューアルの失敗例と注意点

解説してきた通り、ホームページリニューアルは、サイトの効果や収益を高めるための重要な手段ですが、失敗することも。
リニューアルに失敗するとサイトの効果や収益が低下したり、サイトの信頼性や評価が低下したりする可能性が考えられます。では、ホームページリニューアルに失敗しないためには、どのようなことに注意すべきなのでしょうか。ここでは、ホームページリニューアルの失敗例と注意点を4つ紹介します。
リニューアル目的の明確化
ホームページリニューアルの最初の手順として、「現状分析と目標設定」と解説しましたが、ここでリニューアルの目的が明確になっていないと適切なリニューアルが進められません。成功の定義が曖昧となってしまうため、なぜホームページをリニューアルするのか、しっかり課題を設定しましょう。
適切な制作会社の選択
適切な制作会社に依頼できていないこともホームページリニューアルの失敗の原因のひとつ。制作会社の実績や評判を確認し、費用や納期、アフターサポートや保守契約を確認してからホームページの制作会社を選ぶようにしましょう。
デザインと設計のバランスと改善
リニューアルによってデザインを見直したとしても、デザインと設計のバランスが取れておらず、見た目は良くても使い勝手が悪くなることがあります。また、必要以上に複雑なデザインは、メンテナンスが困難になる可能性もあるので注意しましょう。
リニューアル後の継続的な管理
リニューアル後の継続的な管理ができていないと、サイトの品質や性能が低下したり、サイトの効果や収益が低下したりする可能性があります。アクセス数やコンバージョン率などのKPIを定期的にモニタリングするのはもちろん、制作会社のアフターサポートも活用しましょう。

ホームページのリニューアルは終わったあとも保守が大切。そこで、管理もしてくれる制作会社に頼むのがおすすめです。
制作会社への依頼ポイントと選択基準

制作会社への依頼は、ホームページリニューアルの成功に大きく影響するでしょう。しかし、制作会社への依頼には注意すべきポイントや選択基準があります。
そこで、制作会社への依頼ポイントと選択基準を3つご紹介します。
依頼のタイミングとその重要性
リニューアルの依頼は早めに行うことが重要。十分な準備期間を確保し、リニューアルをスムーズに進めましょう。
適切な制作会社の選択基準とポイント
制作会社の選択は、その実績や専門性、価格、対応力などを基準に行います。
また、たとえば、ウェブだけでなく、同じクリエイティブを使った紙媒体や映像などにも対応できる制作会社に依頼すれば、リニューアルしたホームページと連動した紙広告やPR動画を作成することも可能。自社のニーズに最も合った会社を選択することが重要です。
クライアントのビジネスに対する理解力
制作会社が自社の業界や市場、商品やブランドイメージを理解しているかどうかは、選定の際にもっとも大切になる要素のひとつ。クライアントのビジネスゴールとホームページを利用するユーザーのニーズ双方に根ざした、真にクライアントのビジネスに貢献し得る企画の立案と実行を提供できる業者がベストといえます。
クライアントのビジネスに対する理解力が高い制作会社は、ただ言われたことを作るのではなく、クライアントのゴールに向けたコミュニケーションも取れるはず。WEB制作に限らず、そうしたコミュニケーションの取れる、信頼関係を築ける業者を選びましょう。
ホームページのリニューアルならオーダー!

先述した通り、制作会社の選択基準のひとつは、クライアントのビジネスに対する理解力が高い制作会社。オーダー!なら、お客様の要望に応え、ウェブサイトの構築から運用まで必要な業務を一気通貫でご支援します。
また、システムとの連携やホームページリニューアルと合わせてパンフレットや動画制作など各種営業ツールの制作も可能です。
オーダー!のホームページリニューアルの実績
オーダー!は複数の企業様やNPO団体のホームページリニューアル・保守を行っています。
たとえばわんさか大浦パーク様のホームページリニューアルでは、施設がある沖縄名護地域の文化や豊かな自然、雰囲気を表現するため、広報担当者様とコミュニケーションを取り、デザインを行いました。
また、特定非営利活動法人NDA様では2006年にホームページの立ち上げ後、運営保守を行い、2021年のホームページリニューアルの制作と運用ベンダーも担当。引き続き保守運営を行っています。
さらに沖縄県名護市様の公式ホームページリニューアルも担当。企画立案、サイト設計、デザイン、制作などを行い、3000ページにわたるコンテンツの構成見直しやページチェックも担当しました。
ホームページリニューアルの手順とポイントまとめ
ホームページリニューアルは、サイトの効果や収益を高めるための重要な手段ですが、専門的な知識や技術が必要です。
オーダー!では、ホームページリニューアルのプロフェッショナルなサポートを提供。お客様のニーズや目標に合わせた最適なホームページリニューアルを実現します。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
- Q
- A