• ブランド認知を向上させたいけれど、どうすれば良いかわからない
  • 商品開発や戦略に注力したいが、それ以外の業務が多くてなかなかコア業務に集中できない
  • 物流代行を検討しているけれど、どこまで代行を頼めるのか分からない

など、D2Cビジネスでお困りごとはありませんか?

本記事では、現在EC事業を行っている、もしくは新規で立ち上げる人向けにD2Cビジネスの基礎知識や成功のポイント、事例を紹介しています。

D2Cの成功ポイントは、顧客(消費者)との丁寧なコミュニケーションにあります。本記事を読むことで、上手なコミュニケーション方法や顧客の心をつかむひと手間を学べるはずです。

消費者へのアピールの仕方や、より効率的なECサイトの運営方法について理解を深め、ブランドを発展させていきましょう。

D2Cとは

D2Cとは

まずは、モバイルデバイス管理とはどんなものなのかを確認しましょう。

D2Cの特徴

D2Cとは「Direct to Consumer」の略称で、企業が商品の企画、マーケティング、消費者への販売まで一貫して行うビジネスモデルのことです。

代理販売サイトや小売店を利用しないため、自社でSNSを活用したりSEO対策をして検索上位を狙い、販売を促します。

今まで主流とされていたb2cも、企業と消費者との取り引きです。しかし、b2cは製造者と消費者の間に流通業者、代理販売サイトなどの仲介業者が存在している点がD2Cとは異なります。

D2C普及の背景

近年、D2Cが急速に普及しています。

これは、インターネットでの買い物に抵抗がないミレニアル世代(1980~1995年生まれ)とZ世代(1996~2015年生まれ)が、消費者として増えてきたことが背景にあります。

また、SNSを駆使しているこの世代に向け、企業がSNSを通して商品のブランディングを開始したことも要因の一つです。

アランくん

D2Cの市場規模は年々拡大しており、2025年には3兆円に達する見込みです

出典:株式会社売れるネット広告社「デジタル D2C市場規模、2025年には3 兆円に達すると予測」

D2Cのメリット

実際にD2Cビジネスを展開すると、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

利益率が高い

一つ目は、利益率が高いことです。

前述したように、D2Cは商品開発から配送まで自社で一貫して行います。仲介業者や代理店を通さない分、コスト削減が可能です。消費者へのアプローチはSNSやオウンドメディアが中心になるため、広告費の予算も抑えられます。

さらに、D2CはECメインで基本的に店舗を持たないので、テナント料など店舗の維持費もかかりません。よって、利益率が高くなるのです。

運営の自由度が高い

運営の自由度が高い点もメリットの一つです。

ブランドと消費者の間に仲介業者(販売代理店やECモールなど)が入っている場合、さまざまな制約により独自色が出しづらく、ブランディングが難しくなります。

しかし、D2CならSNSでキャンペーンなどを自由に行い、ブランドの世界観をアピールすることが可能です。ブランドの世界観をユーザーにしっかり伝えることで競合他社と差別化でき、ファンを増やしていくことに繋がります。

顧客ロイヤリティを高められる

三つ目のメリットは、顧客ロイヤリティを高められることです。

D2Cには顧客とダイレクトコミュニケーションが取れ、顧客の属性や購入履歴などのデータを収集できる特長があります。そこから、顧客がブランドにどんな商品・サービスを期待しているかを把握し、顧客ロイヤリティを高める施策を打ち出せるのです。

顧客ロイヤリティを高めるには、以下のような施策を行います。

  • 顧客に人気のある製品と似た製品を案内する
  • SNSやオウンドメディアで直接メッセージを届ける など

顧客ロイヤリティが高まるとリピーターが増え、売上が増加します。また、リピーターは口コミを発信してくれるため、新たなファン獲得にも繋がるでしょう。

アランくん

購買層であるミレニアル世代、Z世代の特性を活かし、顧客ロイヤリティを高めることがとても重要です

※顧客ロイヤリティ:顧客が企業のサービスや商品に対し、愛着や信頼を持つこと。商品やサービスのリピートにも繋がる。

D2Cのデメリット

D2Cのデメリット

前章ではD2Cのメリットを解説しましたが、もちろんデメリットも存在します。確認しましょう。

軌道にのるまで時間が必要

一つ目のデメリットは、ビジネスが軌道にのるまで時間を要する点です。

D2Cは自社で企画から販売まで全ての工程を行い、ブランドのファンを育てるビジネスモデルです。ブランドや商品の知名度を上げるために、継続的なマーケティングは必須といえます。

SNSのプロモーションはD2Cと相性が良いものの、すぐに露出が増えるわけではありません。安定した利益を出すには、コツコツとリピーターを増やすなど中長期的な運用が欠かせません。

リソースがかかる

二つ目のデメリットは、リソースがかかることです。D2Cは販売代理店やECモール、仲介業者へ払う費用はかかりませんが、ECサイトの構築などにコストが発生します。

また、ECサイト構築や運営、メディア運用のリソースも確保しなければなりません。自社でビジネスを一貫して行う分、工数と費用がかかることを念頭に置いておきましょう。

D2Cの成功ポイント5つ

D2Cの成功ポイント5つ

D2Cビジネスで成功するには、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。5つのポイントをお伝えします。

1.ターゲットの絞り込み

D2Cでは、誰に何を届けたいかを明確にすることが大切です。

不特定多数のユーザーではなく、自社の商品・ブランドイメージとマッチしたターゲットに絞り込むことで、その層に響くマーケティングを行えるのです。

反対に購買数を増やしたいからといって、あまりにもターゲット層を広げてしまうと本来購入してくれる層へアプローチが届きにくくなります広告費だけがかかり、購買に繋がらない可能性が高いでしょう。

ターゲットを絞り込むことで訴求力が高くなり、コアなファンを増やすことができます。

2.ブランドの世界観を確立している

D2Cは製品そのものや価格以上に、ブランドのコンセプトやビジョンが重要です。モール型ECサイトと異なり、D2Cで購入にいたるには商品やブランドに対する信頼・好意度など、情緒的な面が影響するためです。

以下は株式会社ネオマーケティングが調査した、メーカー直販・モール型ECサイトで購入する際の動機付けランキングです。

ECサイトで購入する際の動機
出典:株式会社ネオマーケティング 「ECサイトに求められるカスタマーサポートに関する調査」

モール型ECで購入する理由の1位は「価格が安いから」です。一方、メーカー直販(D2C)で購入する理由は、「信頼感があるから」や「そのブランドが好きだから」が1位、2位を占めます。

この結果を見ても分かるように、D2Cではブランドの世界観を確立し、信頼・好意度を高めることが成功へ繋がるのです。

3.SNSの活用

D2Cビジネスでは、SNSを駆使することも成功の秘訣です。

SNSを通して直接消費者と交流することで、消費者の中にブランドや企業に対する親近感が生まれます。そして、消費者から届いた生の声を参考に既存商品の改善や新商品の開発を行い、ブランドを成長させていくのです。

D2Cの特性を活かし、SNSマーケティングを駆使して売上を増やすことがビジネス成功の秘訣です。

アランくん

D2Cの特性を活かし、SNSマーケティングを駆使して売上を増やすことがビジネス成功の秘訣です

4.物流の最適化

D2Cで成功するには、物流の最適化も重要なポイントです。最適化することでコスト削減と業績アップが見込めます。

どのように最適化すれば良いのかは、以下を参考にしてください。

小口配送・スピーディーな配送を心掛ける

配送作業が行われる倉庫内の作業内容を分解し、単純化・マニュアル化しましょう。すると、作業のクオリティを保ちつつも生産性を上げることができます。

また、在庫管理システムなどを導入すれば、出荷ミスが減少します。結果、物流品質が高まり、顧客満足度の向上にも繋がります。

1件当たりの配送コストを安くし、利益を生み出す

配送コストを安くする方法は、以下の通りです。

商品のサイズ・重量は配送コストを考慮し設定
大手配送業者は、基本的に荷物の3辺の合計サイズや重量で送料が決まります。この合計サイズがなるべく小さく収まるよう梱包を工夫しましょう。ポストに投函できる商品は「レターパック」や「ネコポス」を利用するのも手です。

アウトソーシングで送料を抑える
物流代行会社は運送会社と特約契約を結んでいることが多く、自社で行うよりも送料を抑えられます。

5.在庫を抱えすぎない

最後のポイントは在庫を抱えすぎないことです。

D2Cは売れないほどコストがかかります。売れ残った商品は、倉庫に保管しているだけで毎月の賃料がかさみ、廃棄するときにも費用がかかるのです。

自社商品が必ずしも売れるとは限りません。まずは小ロットで生産し、売れなかったときの負債を最小限にしておくことも大切です。

D2Cの成功事例

ここからは、D2Cブランドの成功事例を紹介します。

BULK HOMME(化粧品)

BULK HOMME(化粧品)

BULK HOMMEはメンズ用スキンケアブランドです。

そのコンセプトは、「メンズスキンケアの、ベーシックでありつづける」こと。「男性にとっても素肌ケアは欠かせないものである」というメッセージを、ターゲット層である若い男性に向けて発信しています。

【成功要因】

・リーンスタートアップという必要最小限の動きで、実績を積み上げることにこだわった
・ターゲットに一番刺さるデジタルマーケティングを徹底的に検証
・圧倒的なガリバー企業が存在しない市場を選択

※リーンスタートアップ:最低限のコストで商品やサービスを短期で作り上げ、消費者の反応を見て改良していく手法

出典:DIMENSION株式会社「唯一無二のブランドを「リーン」戦略で作り上げる バルクオム 野口卓也CEO(第3話)」

COHINA(アパレル)

COHINA(アパレル)

COHINAは身長155cm前後の、若い女性をターゲットにしたファッションブランドです。「小柄な女性にピッタリで、一番美しく見える洋服を提供すること」をコンセプトにD2Cビジネスで成功を納めています。

【成功要因】

・創業時点ではECは主流ではなかったが、海外のEC化率の伸びと店舗を持つよりリスクが低いことからD2Cを選択
・ブランディングの一環として365日インスタライブを配信し、顧客との結び付きを強めた
・インスタグラムを通じて、顧客の声を聞き商品開発に活かした

出典:ZOZO NEXT「とびきりの1着になるために:COHINAの成長戦略」

Allbirds(アパレル)

Allbirds(アパレル)

Allbirdsはアメリカ発祥のD2Cスニーカーブランドです。

メリノウールの特性に注目した創業者が、靴用のメリノウールを開発。流行に敏感な人をターゲットに、快適で自然へ配慮した製品を販売しています。

日本ではEC以外に、実店舗も展開中です。

【成功要因】

・日本のD2C市場はまだ若く、これから日本で普及していくだろうD2Cブランドの最前線に立つべくビジネスをスタート
・実店舗をトレンドに敏感な原宿に出店。まずファッションやトレンドが好きな人たちの目に留まるようにした

出典:
WIRED「プロダクトではなく『ライフスタイル』を売る:D2CブランドAllbirdsは、日本のリテールに変革をもたらすか」
Forbes Japan「Allbirdsがいま、日本市場に参入したワケ──オープン日の売上は過去1位を記録」

snaq.me(食品)

snaq.me(食品)

snaq.meは、子どもの頃に楽しみだったおやつの時間を現代のニーズに合わせ、新しい「おやつ体験」を提供しています。素材にこだわり、環境配慮やフードロス問題にも取り組んでいるおやつのサブスク企業です。

【成功要因】

・UGCを起点に商品開発し、流通させる戦略
・リーンスタートアップの考えをもとに、最小限の機能でビジネスを開始。顧客の反応を見ながら仮説検証を行った

※UGC:User Generated Contentsの略称。インスタグラムやブログ、動画投稿サイトなどのSNSにおいてユーザーの投稿やコメント、レビューをもとにコンテンツを作ること。

出典:
FastGrow「お菓子ではなく、『おやつ』という体験を提供する。 リーンに成長するスナックミーに勝ち筋を聞く」
hotlink「UGCを起点に開発し、流通させていく。スナックミーが切り開いた新たな販売の在り方 #ザ・プロフェッショナル」

Koala(寝具)

Koala(寝具)

Koalaは、20~40代をターゲットに振動吸収性が特徴のマットレスを販売しています。同ブランドの特徴は、商品の購入・返品プロセスが大変簡単、且つ高品質であることです。

また、消費者に安心して使用してもらうため120日間のお試し期間を設けており、実際の使い心地を試すことができます。

【成功要因】

・テレビCMでブランド認知を上げ、サイトに誘致。その後YouTubeやSNSの広告で少しずつ購買意欲を高めた
・Web広告の効果測定をもとにターゲットを絞り込み、販売当初のマーケティングメッセージもターゲットに合わせて変更。Web広告の精度を高めている

出典:
日経TREND「売上3.2倍のコアラマットレス CM効果分析でつかんだ早朝ニーズ」
エムタメ「コアラマットレスのKoala Sleep Japanに聞く『認知拡大』のためのマーケティング戦略」

D2C運営にはEC物流が重要!

D2C運営 EC物流

ここまで見てきたように、D2CのECサイト構築・運営にはある程度のリソースが必要です。リソースが足りない場合は外注を検討してみてください。

そして、外注する際は「EC+物流」のセットで依頼することをおすすめします。そのほうがECサイトのみ依頼するよりメリットが大きいからです。

セットで外注するメリット

在庫管理、顧客情報を専用システムで管理できる

リソース不足で煩雑になりがちな在庫管理や顧客情報管理を外注することで、業務負荷が少なくなります。

在庫管理ミスを軽減できる

ECサイトの受注と在庫の一括管理を依頼できるため、在庫管理ミスや販売しすぎるといったミスを削減できます。

売れ筋商品が品薄になっている場合、ECと倉庫の管理が分かれていると、すでに倉庫では在庫がなくなっているにもかかわらず、ECサイトではまだ販売・受注している状態が起こりがちです。

しかし、EC+物流のセット外注であればタイムリーな在庫管理が叶い、この状態を極力防げるのです。

コミュニケーションコストを削減できる

ECサイト担当者と倉庫管理者は密な連携が必要です。例えば商品の入れ替え時には、アイテムや商品撮影データの送付確認など煩雑なやりとりが発生。コミュニケーションコストが

高くなってしまいます。

ECと物流をフルアウトソースすれば、このようなやり取りが減り、セール時などの繁忙期でも安心して業務を回すことができます。

本来力をいれるべき、商品開発やマーケティングに集中できる

物流に割いていた人員やリソースをコア業務に充てることで、売上アップに繋がります。

D2C運営ならオーダー!にお任せください

D2C運営ならオーダー!

オーダー!は、ビジネス・コンシェルジュとしてお客様のビジネスや日々の業務をサポートします。「ECサイトの構築・運用サービス」では、以下の業務を受注できます。

依頼可能業務
  • ECサイト構築
  • ホームページからの問い合わせ代行
  • SNS運用代行
  • CMS導入
  • CMSセキュリティ対策
  • レスポンシブ化
  • SSL化
  • バナー制作 など

【スタンダードプランの料金】
12万円/月(税抜)
契約期間:3ヵ月毎
実働時間:30時間/月
※依頼内容に合わせてプランをカスタマイズできます。
※料金は要問い合わせ

アランくん

ECサイトの構築・運用サービスとのセット依頼で、EC+物流サービスを一気通貫で提供できます。

IT×物流のプロ集団にお任せ

オーダー!の物流サービスはこちら

EC物流の課題を全力解決

オーダー!のD2C運営代行事例

オーダー!が実際に行った、D2C運営代行事例を紹介します。

元々別事業を手がけていたところから、新たにファッションブランドを立ち上げたアパレル関連企業様の事例です。

立ち上げにあたって人手とリソースが不足しており、且つ既存事業とは求められる人材も異なるため、ECサイトの構築から運用代行(フルフィルメント)まで委託できる代行業者を探していました。

そこで、D2Cビジネスに必要な業務を一気通貫で支援できる、オーダー!が依頼を受注。 具体的には以下の業務を請け負いました。

・ECサイトの更新
※シーズンごとの商品リリース・差し替えなど

・梱包と配送
※ECサイトで受注が入るとオーダー!の倉庫に直接通知が届き、倉庫に保管している商品を梱包・配送する

D2Cのまとめ

D2Cビジネスは従来のビジネスと異なり、消費者に寄り添うビジネスです。ECサイトやSNSでブランド独自の世界観を表現しながら、顧客に響くコンテンツを作る必要があります。

しかし、コア業務にくわえてECサイト運営や管理、SNS活用を行うことは簡単ではありません。これらの業務をアウトソーシングすることで、本来注力すべき商品開発や戦略業務に集中できます。

オーダー!は、D2Cビジネスに欠かせないECサイトの構築からSNS運用、物流業務まで幅広く対応しています。ぜひ、お申し込みをご検討下さい。