D2Cとは、自社製品を小売業者や代理店を介さずに直接消費者へ販売することで、近年多くの企業が導入しています。

D2Cでは仲介手数料がかからないため利益率が上がる他、自社ECプラットフォームの利用により、自由度の高い運用が可能など、さまざまなメリットがあります。

しかしながら製品の認知度を高める対策や、ECサイトを訪れてもらうためのPR戦略を行うなど専門スキルも求められ、EC運用に割く人材やリソースの確保も必要となります。

アランくん

そこでD2CのプロであるD2C運営代行業者に依頼すれば、実効性の高い施策が行える他、人材の確保もでき、自社のコア業務に注力できる利点もあります

  • D2Cでブランドロイヤリティを高めたいが戦略がわからない
  • 大手ECモールの既存顧客を自社ECサイトへ誘導し、D2Cを成功させたい
  • D2C運営代行を検討しているが、選ぶ基準やメリット・デメリットが知りたい

本記事は、このようなお悩みを抱える企業にとって必見の内容です。

D2C運営代行のメリット・デメリットから、D2C運営代行の費用相場、おすすめのD2C運営代行業者も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

D2C運営代行の概要

D2C運営代行の概要

D2C運営代行では、商品撮影から商品登録、在庫管理、カスタマーサポートなどの業務支援を行います。

D2Cでは消費者に直接製品を販売するため、自社でのECプラットフォームの構築や運用が必要不可欠ですが、ECサイトの制作やマーケティング、ブランディングなどのコンサルティング業務を請け負う業者もあります。

また、サービスによっては広告運用や自社に適したOEM業者の選定、物流を代行してくれる場合も。

※OEMは「Original Equipment Manufacturer」の略で、他社の商品を製作すること、またはその企業を指します。

自社の弱い点や課題をD2C運営代行に依頼することで、よりよいビジネス戦略のもと、売上向上が見込めるD2Cができるようになるでしょう。

D2C運営代行のメリット

D2C運営代行のメリット

D2C運営代行には、コスト削減や運営の効率化、売上の向上などさまざまなメリットがあります。

D2C運営代行のメリット

コスト削減

D2C運営代行のメリットには、人件費や運用費などのコスト削減が挙げられます。

D2Cに着手するにあたり、新たな人材を雇う必要がなく、採用費や育成費がかからない利点があると同時に、すでにスキルがあるスタッフが業務支援をするため、即戦力になるメリットもあります。

近年、企業では人手不足が叫ばれており、日商・東商調査によると「人手が不足している」と回答した企業の割合は64.9%にのぼります。

出典:日商Assist Biz「日商・東商調査 人手不足企業64.9%に 建設、運輸など高水準」

人材を募集しても、なかなか人が集まらない状況の中、D2C運営代行により採用活動自体に割くリソースを減らせるのは、大きなメリットといえるでしょう。

また、D2C運用を専門としている業者に在庫管理から発送までも依頼する場合には、倉庫の維持費や商品の保管料、出荷コストなどを抑えられる利点もあります。

運営の効率化

ECサイト運用業務にはルーティン作業がつきものですが、D2C運営代行へアウトソーシングすることで、自社のコア業務に集中でき、得意・強みとする分野を伸ばすこともできます。

また、D2C専門業者に任せれば、専門スキルを持つスタッフが代行するため、有効性の高い方法で運営が可能です。顧客マーケティングやリサーチなども行ってもらえるケースもあるので、販売戦略にかける時間のロスが軽減できます。

売上の向上

もともと自社にD2CにおけるECプラットフォームの構築や、運営のノウハウがないこともあでしょう。販売ECサイトでは、目を惹くバナーや商品名の付け方、SNSの運用方法などでアクセス数やCV率が変わってきます。

アランくん

D2C運営の知識が少なくても専門知識を持った外部に依頼することで、プロのノウハウを使った実効性のある運営が可能です

結果として成果を上げやすく、売上アップが見込めるという大きなメリットがあります。

D2C運営代行のデメリット

D2C運営代行のデメリット

D2C運営代行のデメリットには、自社ノウハウの蓄積が難しいことや、いずれ内製化する場合には体制の切り替えに時間と手間がかかることなどがあります。

ノウハウの蓄積が難しい

D2C運営代行のデメリットとして、D2C業務を委託するため、自社の運営ノウハウが蓄積しにくい点が挙げられます。

今後の業務展開を見越して、自社でスキルアップやノウハウ蓄積をしたいなら、コンサルティング対応などを行っているD2C運営代行業者を選ぶのも大切です。

運営体制の切り替えが難しい

D2Cを委託すると、のちに内製化したい場合にハードルが高くなる傾向があります。

自社ECサイトでの販売にあたり、人員の確保や体制の整備、ブランディングやマーケティング戦略など、すべき業務は多岐にわたります。

自社運営に切り替えるまでに、コストや時間がかかることもあるため、運営の方向性や事業計画に合わせてD2C代行業者を利用する必要があるでしょう。

D2C運営代行の選び方

D2C運営代行の選び方

D2C運営代行を選ぶ際には、対応可能な業務範囲やD2C運営代行で生じるコスト、サポート実績を確認しましょう。

D2C運営代行の選び方

業務範囲

D2C運営代行の選び方のひとつに業務範囲があります。

代行業者によって対応サービスの範囲は異なるため、自社に合った業務支援をしてくれるD2C運営代行業者選びが大切です。

ギフト対応商品を販売している場合は、のしなど用途に合ったラッピングができる、サプリメントが主力商品の場合には、試供品を同封できる業者選びが必須となるでしょう。

自社のD2Cに合わせて任せたい業務範囲を明確にし、ミスマッチしないようにするのも効率よく業務を委託するポイントになります。

コスト

D2C運営代行を使うと業務効率化が期待できますが、当然のことながらサービスに支払う費用が発生します。D2C運営代行業者は多数存在するため、相見積もりをとって費用を確認しましょう。

また、行える業務も業者によって異なります。自社が最も必要とする業務支援内容を厳選し、その業務に特化したD2C運営代行業者を選択。コストを最小限に抑えるのもひとつの方法です。

サポート実績

過去のサポート実績が多い業者は必然的にスキルやノウハウも蓄積されています。特に自社ECサイトで販売している商品ジャンルの代行経験があるかどうかは要チェックです。

同ジャンルでの成功事例があれば、適切なアドバイスの提供や運営を行ってくれる可能性が高くなります

過去のD2C運営代行経験の有無が売上を左右するといっても過言ではないため、より販売利益が見込める、コストパフォーマンスの高いD2C運営代行業者を選びましょう。

D2C運営代行の費用相場

D2C運営代行の費用相場

D2C運営代行にかかる費用は、依頼形式により異なります。

主に、月額固定型、成果報酬型、複合型(月額固定+成果報酬)の3つがあるので、自社の目的に合った契約方法を選ぶとよいでしょう。

月額固定型

月額固定型は、自社の売上に関わらず、運営にかかった費用を月額固定で支払います。

費用変動がないため、予算の管理を行いやすいメリットがある一方、満足できる成果がでなかった場合でも、支払いが生じるデメリットがあります。

自社ECサイトの制作や商品撮影など、D2C運営業務を丸ごとアウトソーシングしたい場合には30万円前後、一部の業務の支援を依頼する場合には、5〜10万円ほどが相場になります。

また、マーケティングやブランディングなどのコンサルティング業務を中心に依頼する場合には、5万円前後となります。

費用相場:5~30万円 

成果報酬型

成果報酬型は、D2C運営代行を依頼してからの売上に対して、〇〇%(双方で取り決めた割合)を支払います。

パーセンテージは業者により異なりますが、10〜25%程度が相場です。

売上に対して支払い額が変動するため、売上が少ない月には支払いも少ないなど、コストを最小限に抑えられますが、業務内容が限られるため、実務作業を希望する場合には追加費用がかかることも。

コンサルティングを依頼する場合には売上の10%程度、実務作業の業務支援を依頼する場合には、それぞれ作業単価にて請求されることが一般的です。

費用相場:売上の10~25% 

複合型(月額固定+成果報酬)

複合型は月額固定+成果報酬を合わせた支払い形式です。

固定の月額費用に加えて成果報酬も支払う形になりますが、月額報酬は低価格で設定されていることが一般的です。

D2C運営代行の固定月額料金が5〜10万円ほど、さらに売上に応じて5〜10%程度の成果報酬を支払う形になります。

毎月のECサイトの更新作業や、一部の業務のみを低コストで依頼したい場合などに適した依頼形式です。

費用相場:月額固定5~10万円 成果報酬5~10% 

D2C運営代行(支援)のおすすめサービス5選

D2C運営代行は、EC物流の課題を全て解決してくれる代行業者から、SNSなどのデジタルコンテンツに強い業者など多種多様です。

効率的にEC業務を支援してくれるD2C運営代行おすすめサービス5選を紹介します。

オーダー!

オーダー!

【オーダー!の特徴】 

  • ECサイトの構築から発送業務までセットで提供
  • ITと物流業務の専門スキルがあるスタッフが対応するためスムーズな運用が可能
  • 配送料金の仕切りがないため他社と比べて運賃が安い

IT×物流のプロ集団が運営するオーダー!は双方の専門性を活かして、ECサイトの構築や運用保守、商品管理や発送業務まで幅広く対応しています。

企業の要望に合わせたD2C運営代行を行っているので、細やかな対応が可能。個々のお客様へ合わせたピッキング作業やギフト梱包もできます。

アランくん

物流拠点となる倉庫は羽田空港・横浜港・高速道路にもアクセス良好のため、当日出荷の締め時間に余裕を持てる他、トラブル時や棚卸時に担当者が訪れやすい強みがあります

サービス内容ECサイトの構築・運用/在庫管理/国内・海外発送/発送カスタマイズ/検品・内職代行/コンサルティング/物流システム導入/越境EC支援/商品撮影
料金(参考価格)・定額運用メニュー:月額12万円 (契約期間3ヵ月毎)
・個別相談メニュー:要問合せ
実績大企業、省庁、地方自治体、個人商店など

EC運営+物流のセット外注がおすすめな理由

D2Cの運用を代行するのであれば、EC運営+物流のセット外注がおすすめです。

  • 在庫管理・顧客情報を専用システムで一括管理ができる
  • タイムリーに在庫確認ができるため、システム上での在庫数の相違ミスが防げる
  • ECサイト担当者と倉庫管理者が同じであるため、コミュニケーションコストを削減できる
  • 自社の注力したいコア業務に集中できる

このように、ECサイトの運用から商品管理までを全て対応できる業者に委託すれば、システム上で一括管理ができたり、業者との煩雑なやり取りを減らせたりと、手間やコストの削減につながります。

アランくん

リソースが確保できることでマーケティングや商品開発など、自社で力を入れたい業務にも集中でき、売上アップを狙うこともできるのです

オーダー!では、ECサイトの構築などのEC運営と在庫管理から発送までを行う物流のセット依頼が可能です。

IT×物流のプロ集団にお任せ

オーダー!の物流サービスはこちら

EC物流の課題を全力解決

オーダー!のD2C運営代行事例

オーダー!の代行事例として、アパレル企業様のEC事業部におけるD2C運営業務代行実績を紹介します。

代行内容
  • ECサイトの更新 ※シーズンごとの商品リリース・差し替えなど
  • 梱包と配送 ※ECサイトから受注が入ってから、オーダー!の倉庫に保管している商品を梱包・配送する
  • 展示会への製品配送・検品など ※オーダー!の倉庫から展示場へ直接アイテムを送付。出展後はアイテムに汚れなどが付いていないか検品し、倉庫へ戻す作業を行う

結果、クライアントのリソースが限られているなか、ECサイトをスムーズに運営できています。

また、ECサイトの運用代行だけでなく、展示会への配送作業などクライアント事業に関わる個別の要望にも対応。総合的なサポートを評価いただいています。

株式会社いつも

株式会社いつも

【株式会社いつもの特徴】 

  • 中小ECから大手メーカーまで10,000件以上の実績あり
  • D2C立ち上げ・戦略・外注見直し・広告代行も対応可能

株式会社いつもは、D2CにおけるECサイトの構築や運営、デジタルマーケティング、フルフィルメントまで一貫してサポートしています。

D2C立ち上げ専用システムを導入しており、カスタマーサポートなどのバックオフィス業務と、独自のデジタルシェルフシステムを駆使し、企業のマーケティング支援も行っています。

サービス内容ECサイト制作・運用/コンサルティング/SNS運用/人材育成/物流/バックヤードなど
料金(参考価格)要問合せ
実績11,000社株式会社吉野家、ピジョン株式会社など

株式会社ザーナス

株式会社ザーナス

【株式会社ザーナスの特徴】 

  • 93%のクライアントの売上が向上
  • スタッフ全員がネットショップ実務士やWeb解析士などの有資格者
  • 契約期間は最短1ヵ月なので繁忙期だけの依頼も可能

株式会社ザーナスは、大手企業様から個人事業主まで、幅広いEC業務支援を行っています。D2CやECに関連した資格を持つスタッフが業務を行うので、実用性の高い運用代行が可能。

また、1ヵ月から契約ができるので、短期間や繁忙期のみ依頼したい企業にも適しています。

サービス内容EC運営代行・業務委託/EC広告運用代行/EC受注代行/HP制作・構築/コンサルティングなど
料金(参考価格)ライトプラン:107,800円~ 
スタンダードプラン:250,800円~
フルサポートプラン:437,800円~

いずれのプランも契約期間1ヵ月~
実績600社食品、日用品、アパレル会社など

株式会社イマージュ

【株式会社イマージュの特徴】

  • デジタルマーケティングを主軸としていたため、SNSマーケティングやECサイトの構築に強い
  • カスタマーサポートや発送代行など総合的なサポート提供が可能

株式会社イマージュは、元々デジタルマーケティング支援を主軸サービスにしてきたため、ECサイトの構築や、SNSを活用した広告戦略を得意としています。

D2Cでは自社ECサイトで商品を販売するので、ブランドの認知度や販売促進のためにもSNSを活用したキャンペーンが効果的です。

そのため、SNS運用が課題となっている企業にマッチしたD2C運営代行業者です。

サービス内容OEM業者の選定・調整/コンサルティング/ロゴやパッケージデザイン/商品撮影/ECサイトの構築・運用/物流ロジスティック/カスタマーサポート/発送代行など
料金(参考価格)要問合せ
実績メンズコスメブランド、アパレルブランド、食品メーカーなど

サヴァリ株式会社

サヴァリ株式会社

【サヴァリ株式会社の特徴】 

  • 商品管理のバックエンド業務とプロモーションを行うフロント業務対応
  • 集客や増客に向けた的確なアドバイスができる

D2Cの業務は、マーケティングやブランディング、運用人員リソースの確保、商品の管理や発送など多岐にわたりますが、サヴァリ株式会社は総合的な支援が可能です。

特に企画立案、アドバイスを強みとしているので、ターゲット層の選定やキャンペーンでのタレントキャスティングなどが必要な企業に適しています。

サービス内容EC運営代行/コンサルティング/ECサイト制作/SNS・PR・広告運用/ECシステム開発・運用/人材育成支援/越境EC支援
料金(参考価格)プレミアムプラン:150,000円~
フルサポートプラン:300,000円~ など
実績3,000社
健康食品会社、アパレルブランド、スポーツメーカーなど

D2C運営代行のまとめ

本記事では、D2C運営代行について解説しました。

D2Cは大手ECモールや代理店を通さず直接顧客に販売できることから、利益率が高いメリットがある一方、自社ECサイトの構築が必要なため、対応できる人材がいないとスタート地点にすら立てないこともあります。

アランくん

しかしながらD2C運営代行業者に依頼をすれば、ECサイトの構築から運用、商品管理まで一括して行ってもらえるので、知識がない場合にもD2Cを行うことが可能です

オーダー!では、ECサイトを構築するIT担当と大事な商品を管理する物流担当のプロスタッフが全力でD2Cを支援します。

顧客の要望に合わせた細やかな依頼にも柔軟に対応できるのがオーダーの強みです。D2C運営代行を検討している企業は、ぜひ参考にしてください。

D2Cの詳細やその他の事例を知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

D2Cの事例については以下の記事を参考にしてください。