- 採用のノウハウがない
- 採用フローの見直しをしたい
- 人事・採用部門のリソースが足りない
など、採用業務や採用活動でお困りのことはありませんか?また、
- せっかく採用してもすぐに辞めてしまう
- 求人を出してもなかなか応募者が集まらない
という悩みを抱えている採用担当者もいるでしょう。
本記事では、近年採用代行(RPO)のニーズが高まっている背景と採用代行を委託するメリット・デメリットについて解説します。
採用代行で委託できる業務内容やおすすめの代行業者についても詳しく紹介しますので、自社に合った代行業者を見つけることができるはずです。ぜひ参考にしてください。
採用代行(RPO)とは?
採用代行(採用アウトソーシング)とは、採用活動に関する業務の一部または全部を外部に委託することです。「Recruitment Process Outsourcing」の頭文字をとって「RPO」とも呼ばれます。
採用代行(RPO)を導入する企業が増えている
企業における採用業務は主に人事部が担っていますが、近年の人材不足によって、「人材を採用するための人材がいない」という課題を抱えている企業は少なくありません。
また、最近は従来の対面式の面接や選考ではなく、Web説明会やWeb面接を取り入れた採用方法が主流になりつつあります。他にも、企業側から優秀な人材にアプローチするダイレクトリクルーティングや気軽な会話をしながらのミートアップ採用もトレンドです。
こうした社会の変化によって人事担当者の負担が増加したことから、採用代行(RPO)を導入する企業が増えています。
採用代行(RPO)のニーズが増えている背景
有効求人倍率の推移を見ると、リーマンショック後の2009年から右肩上がりに上昇しており、売り手市場が続いているのがわかります。
2019年から2020年にかけては新型コロナウイルス流行の影響を受けて大きく低下しましたが、2021年はほぼ横ばい状態です。
※出典:一般職業紹介状況(職業安定業務統計)/厚生労働省
新卒採用では、依然として就活生に有利な売り手市場が続いています。大企業に人気が集中するため、中小企業にとっては人材確保が難しい状況です。
また、優秀な人材ほど多くの企業から内定を得られるため、せっかく採用しても内定を辞退されるケースも増えています。
この状況を防ぐためにしっかりと内定者フォローをしなければならないことや、採用活動の長期化の傾向も、採用代行(RPO)のニーズが高まっている背景のひとつです。
さらに新卒採用以外でも、中途採用やアルバイト・パートの採用方法も多様化しているため、担当者の負担はますます大きくなっています。
このような背景も採用代行のニーズが高まっている要因です。
採用代行のメリット・デメリット
ここでは、採用代行に業務を委託する場合のメリット・デメリットを確認しておきましょう。
採用代行のメリット
まずは採用代行のメリットについて解説します。
コア業務に集中できる
採用業務と一口にいっても業務の範囲は幅広く、応募者の管理やスケジュール調整なども含まれています。
採用代行サービスを利用する際には、まずはコア業務とノンコア業務を整理する必要があります。その上で、ノンコア業務のみを委託すれば、面接や内定者へのフォローなど自社で対応すべきコア業務に集中できるようになります。
採用活動の見直し・改善ができる
求人を出しても応募者がなかなか集まらない、ほしい人材が見つからないという場合は、採用活動の見直しが必要かもしれません。
ノウハウを蓄積している代行業者の手を借りることで、自社では洗い出せなかった採用業務の課題を見つけられたり、改善したりすることが可能になります。
採用活動の見直し・改善によって採用のコストパフォーマンスが上がり、結果的に自社で採用業務を全て担うよりも採用コストを抑えられます。
効率的な採用活動ができる
採用ノウハウを持つプロに任せれば、自社にあった求人募集の選定が可能となり、効果的な採用活動もできるでしょう。より効果的な採用手法の提案を受けたり、転職・就職サイトの効果的な利用方法の相談も可能です。
場合によっては入社後の研修やフォローなどの教育まで任せることができるので、採用後の業務負担を減らすことも可能です。
採用代行のデメリット
次に採用代行のデメリットも確認しておきましょう。
認識のズレが生じる可能性がある
委託した業務内容をしっかり確認しておかないと、希望通りの成果を得られない可能性があります。
たとえば、採用希望の人物像が代行業者にうまく伝わっておらず、求めている人材と違う人材が集まってしまい、採用失敗に終わるというケースです。
事前に「どこまでの業務を委託するのか」「どんな人材を採用したいのか」などを決めておくことが大切です。
また、採用者への内定通知も採用代行業者に委託している場合、内定者とのコミュニケーション不足になる場合もあります。
内定者のフォローは自社で行う、業務報告や相談事項などは社内の採用担当者と採用代行業者で十分なコミュニケーションを取れる環境を作っておくなどの対策が求められます。
社内に採用ノウハウが蓄積されない
採用代行を利用するとプロの採用ノウハウが活用できる一方で、自社内に採用ノウハウを持つ人材が育たないという問題が発生します。
委託業者との連携が上手くいっていると採用効率があがりますが、自社で行っている採用業務が滞ってしまうと全体的なフローが機能しない場合があるので注意しましょう。
採用代行が可能な業務
ここでは、採用代行が可能な業務について紹介します。
採用業務の棚卸しを
採用業務は、採用担当者が行うべきコア業務と事務的な作業を中心としたノンコア業務にわかれています。
どの業務をコア業務とするかは企業によって異なりますが、採用代行を委託するにあたって自社で行うべき業務の棚卸し(洗い出し)が必要です。
以下では、「コア業務」「ノンコア業務」にわけて採用代行が可能な業務の具体例を紹介します。
あくまでも例としてとらえ、自社の採用業務を棚卸ししたうえでどの業務を代行してもらうと効率化が図れるのか参考にしてください。
棚卸しをして採用業務全体の流れを把握すれば、無駄な業務の削減や改善にもつながります。
主なコア業務
採用業務のコア業務とは、優秀な人材を確保するために自社で行うべき「核」となる業務のことです。
主に以下の業務が当てはまります。
- 採用計画の作成
- 採用ホームページ・広告の企画
- 選考基準の策定
- 面接
- 内定者フォロー など
コア業務でも、事前に選考基準を定めておけば面接なども代行依頼が可能です。
ただし外部の人材を使って面接をする場合、社内の雰囲気や企業理念が伝わりにくくなるため、自社で行うところが多くなっています。
面接に同席してもらう、人材選考のアドバイスをもらうという活用もできるため、自社に合わせた代行依頼をすることが大切です。
主なノンコア業務
ノンコア業務は、採用代行やアウトソーシングでシステム化が可能な業務のことで、以下の業務が当てはまります。
- 説明会や面接の日程調査
- 書類選考
- 説明会で配布する資料などの準備
- よくある問い合わせへの対応 など
上記のようなノンコア業務を代行してもらうことで、採用活動をスピーディに進めていくことが可能です。
問い合わせの対応などは、事前にどんな対応をするのか、どこまでの対応をお願いするのかなど具体的な内容を決めておきましょう。
依頼内容で業者の選び方が変わる
コア業務とノンコア業務にわけて紹介しましたが、コア業務だから代行依頼ができないというわけではありません。
反対にノンコア業務が必ずしも代行すべき業務ともいえません。
重要なのは「自社で代行を依頼したい業務はどれか?」を精査することです。
依頼する業務の内容によって採用代行業者の選び方が変わってくるため、業務の棚卸しをしてあらかじめ依頼したい業務を選定しておきましょう。
採用代行業者の選び方
採用代行業者を選ぶ際は、あらかじめコア業務とノンコア業務を明確にし、どこまでの業務を委託したいかを考えておく必要があります。
そのうえで、以下の3つのポイントを加味して選びましょう。ここからは、それぞれの確認しておくべき具体的なポイントを紹介します。
料金
代行業者によって料金形態は異なっており、「月額一律料金型」「従量課金型」などのパターンがあります。
月額一律料金型
料金が固定されているタイプで、その範囲で業務を代行します。依頼する業務が多いとお得ですが、依頼業務が少ない場合はコストパフォーマンスが悪くなるケースがあります。
従量課金型
業務量と作業内容によって料金が変動するタイプです。コア業務に近いほど料金が高くなる傾向があります。依頼する業務によって料金が変わってくるため、最初に見積もりを出してもらいましょう。
予算や自社のリソースを考えながら、どの業務を代行してもらうのか範囲を決めるのがおすすめです。採用代行業者と相談しながら依頼する業務範囲を決めることも可能です。
実績
採用代行といっても範囲は広いため、依頼したい業務の実績がある業者を選ぶことが大切です。過去の実績がある場合はホームページなどに提示されていることが多いので、十分な実績があるかどうかを確認しておきましょう。
また、新卒採用と中途採用でもフローが異なります。新卒・中途採用のどちらを依頼するかも選定のポイントです。
自社との相性
採用条件は企業によって様々です。そのため、自社の採用ルールに合わせて業務を行ってくれる採用代行業者を選ぶ必要があります。
他にも、業務の進捗状況報告や情報共有の方法を確認しておくことも大切です。自社と採用代行業者で認識にずれがあると、採用活動が滞ったりトラブルになるケースがあるため、契約を結ぶ前に認識のすり合わせをすることが大切です。
クラウドサービスなどのツールを使う場合は、自社で使いやすいかどうかなど細かい点もチェックしておきましょう。
採用代行のおすすめサービス6社
ここでは、採用代行のおすすめサービス6社を紹介します。
採用代行を請け負う会社には、コンサルティングが強い会社、実務の代行が得意な会社など様々な特徴があるため、自社の依頼したい業務に合った採用代行業者を見つけてください。
オーダー!
オーダー!では、総務や人事部門の業務代行を行っています。採用業務関連以外に、幅広い業務領域を生かしたトータルコーディネートも可能です。
【対応業務例】
・レポート作成
・各種問い合わせ対応の1次窓口 など
※対象業務は契約時に相談の上決定します。
「まるっとお任せ!定額運用メニュー」では、契約期間・時間に合わせて必要な業務に対応するサービスも行っています。
株式会社ニット
株式会社ニットが運用するオンラインアウトソーシングサービス「HELP YOU」では、人事・採用業務の代行を行っており、多数の企業導入実績があります。
【対応業務例】
・求人媒体の選定
・求人申し込み、求人票の作成
・書類審査管理
・合否判定のメール送信
・内定手続き(内定通知、労働条件通知書作成) など
採用業務以外にもさまざまな代行を行っており、人事・採用業務と総務業務を組み合わせるなど、料金の範囲内で自由にサービスを組み合わせることができます。
株式会社ネオキャリア
「株式会社ネオキャリア」は延べ10,000社以上の採用に携わり、新卒・中途・アルバイトに合わせた最適な求人募集方法の提案から実務代行まで幅広いRPOサービスを展開している採用代行業者です。
【対応業務例】
・採用戦略立案
・広告媒体選定、出稿
・選考・スクリーニング
・内定連絡
・面接代行 など
採用手法など企業に合わせたカスタマイズや対応が可能です。
株式会社キャリアマート
「株式会社キャリアマート」は、RPA(Robotic Process Automation/ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用したロボットによる大量データの高速対応を可能とし、業務自動化によって採用代行を行っています。
【RPAで自動化が可能な業務】
・自社のターゲット層自動振り分け
・新規エントリー者お知らせ
・応募者データのスクリーニング
・説明会、面接日程を応募媒体へ掲載
・応募者情報のPDF帳簿を自動出力 など
最短3日からの依頼が可能で、繁忙期のみアウトソーシングするといった活用にも対応しています。
株式会社パソナ
「株式会社パソナ」では、総合人材サービス企業が持つ専門的なノウハウを活かして採用業務全般に対応しています。
【対応業務例】
・採用戦略の策定
・採用フロー構築
・応募受付
・面談日程調整
・問い合わせ対応 など
基本のサービスに加え、豊富なグループHRソリューションも提供しています。
マンパワーグループ株式会社
「マンパワーグループ株式会社」では、採用の全ての工程業務を任せる「フルパッケージ型」と、一部の業務を任せる「選択型」での委託が可能です。
【対応業務例】
・募集媒体の手配、管理
・応募受付
・書類選考、合否判定
・合否連絡
・面接、試験実施 など
関連サービスとして、人材紹介や障がい者雇用支援なども行っています。
採用代行まとめ
採用代行を上手に活用できれば採用担当者が抱える業務の負担が減り、コア業務に集中できるようになるため、採用の精度を上げることができます。
一方で、自社と相性が良くない採用代行業者に委託するとトラブルが起きたり採用活動が上手くいかなかったりして、余計なコストがかかることも。
自社と相性の良い採用代行業者を見つけるためには、情報収集を行って「実績のある業者に依頼する」「任せたい業務内容を代行できる業者に依頼する」ことが大切です。
そのためには、どの範囲の業務を委託するのかあらかじめ見極めておく必要があります。
「オーダー!」では、社員の負担となっている業務を代行いたします。本来注力したい分野の業務に専念し、「採用効率をあげたい」「プロのノウハウを活用したい」という場合は、ぜひオーダー!をご検討ください。