Shopifyを使ってECサイトを立ち上げようと考えている事業者にとって、決済代行サービスの理解度は非常に重要です。Shopifyは世界中で広く利用されているECプラットフォームであり、その決済オプションの豊富さも魅力の一つです。この記事では、Shopifyの基本から決済代行会社の選び方、さまざまな決済方法まで、詳しく説明していきます。

Shopifyとは?

Shopifyとは?

Shopifyは、オンラインストアの作成、管理、運営を容易にするための包括的なeコマースプラットフォームです。注文管理、決済処理まで、すべてのプロセスを一元的に行うことができます。

多言語対応しているので越境ECにも強く、コーディング知識がなくても専用のテーマを選んで簡単にカスタマイズできる点もShopifyのメリット。さらにアプリを使って機能拡張も可能です。

Shopifyの決済の基本

Shopifyの決済の基本

ShopifyでECサイトを開設したい場合、まずはShopifyアカウントを作成する必要があります。アカウント作成後、管理画面から商品を登録したりできるようになります。なお、利用料金はプランによって異なりますが、3日間の無料トライアル期間がついているため、すぐに料金がかかるということはありません。

その後、商品登録、お問い合わせページの作成、送料の設定などを行ってから、決済方法の設定を行うことになります。

ここで重要になるのが、決済サービスの選び方です。デフォルトではShopifyペイメント(クレジットカード決済など)とPayPalが紐づいているため、その他の支払い方法、たとえばAmazon Payや後払いサービスなどを導入したい場合は、それに応じた決済代行会社を入れる必要があります。

このとき覚えておいてほしいのは、Shopifyペイメント以外の決済代行サービスは別途申請・審査・契約が必要な場合があるということです。また契約にかかる期間は、2週間から1ヶ月、会社によってはそれ以上かかることもあるので、あらかじめスケジュールを考慮しておく必要があります。

決済代行会社とは?

Shopifyの決済代行会社は、オンラインストアと顧客の間の決済処理を行うサービス提供者のこと。具体的にいえば、先ほど紹介したShopifyペイメントやPayPal、Amazon Pay、後払いサービスのことを指します。

詳しくは後述しますが、決済サービスが充実しているECサイトは顧客の選択肢が多くなるため、カゴ落ち防止などにも役立ちます。

Shopifyで利用できる決済代行会社の種類

Shopifyで利用できる決済代行会社の種類

Shopifyの決済代行会社の選び方をご紹介します。

・Shopifyペイメント
・PayPal
・KOMOJU
・Paidy
・SBペイメントサービス
・NP後払い
・atone
・NP掛け払い
・Smartpay
・後払い.com
・Epsilon
・Paygent
・Paid
・ZEUS

なお、Shopifyペイメント、PayPal以外は導入時に別途審査がある場合があります。

詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。

Shopifyの決済代行会社の選び方

Shopifyの決済代行会社の選び方

では、決済代行会社はどのように選ぶべきなのでしょうか。その選び方のコツをご紹介します。

  • 手数料の安さ
  • 対応決済方法
  • 導入のしやすさ
  • カスタマーサポートの有無

手数料の安さ

決済代行会社を選ぶ際、手数料の低さは重要な判断基準の一つです。手数料が低ければ低いほど、売上の大部分を利益として保持できます。手数料は、トランザクションごとに発生する固定費用やパーセンテージ費用が含まれることが多く、これが商品の価格設定や利益率に直接影響を与えるため、複数の決済代行会社の手数料を比較検討し、最も経済的な選択をすることが重要です。

対応決済方法

決済代行会社を選ぶ際には、対応している決済方法の多様性も考慮する必要があります。クレジットカード、デビットカード、電子マネー、銀行振込、代金引換、さらには国際的な決済方法まで幅広く対応している会社を選ぶことで、顧客の支払い選択肢を広げることが可能です。特に国際販売を視野に入れる場合、多国籍の顧客が利用可能な決済オプションを提供できるかが鍵となります。

導入のしやすさ

導入のしやすさも重要な選択基準です。多くの決済代行会社では、Shopifyとの連携がスムーズで、プラグインやAPIを通じて簡単に設定できるものがあります。導入時の技術的なサポートや、設定ガイドが充実しているかどうかも、スムーズなスタートアップには欠かせません。初めてeコマースを立ち上げる場合には、特にユーザーフレンドリーなインターフェースとシンプルな設定プロセスを備えたサービスを選ぶと良いでしょう。

カスタマーサポートの有無

優れたカスタマーサポートは、運営中に起こり得る問題に迅速に対応するために不可欠です。決済代行サービスを選ぶ際は、24時間対応のカスタマーサポートがあるかどうか、問題発生時にどのようにサポートを受けられるかを確認しましょう。電話、メール、チャットなど、複数のサポートチャネルが用意されている会社を選ぶことで、いざという時に安心して対応できます。また、多言語に対応していることも、国際的な顧客を持つビジネスにとっては重要な要素です。

Shopifyで複数の決済代行会社を入れるメリット

Shopifyで複数の決済代行会社を入れるメリット

たとえばShopifyペイメントはVisa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discoverのほか、スマホ決済にも対応。導入にあたって別途審査もないため、「Shopifyペイメントだけで充分」と考える人もいるでしょう。しかし、複数の決済代行会社を入れるメリットも存在します。

Shopifyで複数の決済代行会社を入れるメリット
  1. カゴ落ちの防止
  2. リスクの分散
  3. 国際市場への対応

カゴ落ちの防止

カゴ落ちとは、顧客が購入プロセスの途中で購入を中止することを指します。複数の決済代行会社を導入することで、決済方法が増え、顧客が好みや利便性に合わせて選択できるようになります。例えば、ある顧客が特定のクレジットカードしか使用できない場合や、電子マネーでの支払いを好む顧客がいる場合、選択肢が多いほどスムーズに決済が完了し、カゴ落ちを効果的に防ぐことができます。

リスクの分散

複数の決済代行会社を導入することで、ビジネスリスクを分散させることができます。たとえば、一つの決済システムに技術的な問題やサービスの中断が発生した場合でも、他の決済システムが機能していれば、売上への影響を最小限に抑えることが可能です。また、決済代行会社によっては不正防止の機能やセキュリティ対策が異なるため、複数のシステムを使うことで全体のセキュリティレベルを向上させることもできます。

国際市場への対応

Shopifyストアが国際市場に進出する際、地域によっては異なる決済方法が好まれることがあります。例えば、アメリカではクレジットカードが主流ですが、中国ではAlipayやWeChat Payが広く使われています。複数の決済代行会社を導入することにより、これら地域特有の決済方法を簡単に統合し、それぞれの市場の顧客が使い慣れた方法で支払いができるようになります。これにより、国際的な顧客基盤を拡大しやすくなり、地域に最適化されたマーケティング戦略を展開する際の支援にもなります。

Shopify ペイメント以外の利用時の注意点

Shopify ペイメント以外の利用時の注意点

Shopify ペイメント以外の決済代行サービスを利用する際には、いくつか留意すべき点があります。まず、Shopifyは外部の決済代行サービスを使用する際に追加の手数料を課すことがあります。この手数料はトランザクションごとに発生するため、事業の費用計算にはこれを含める必要があります。また、技術的な面からも考慮が必要で、APIの連携やプラグインのインストールなど、Shopifyとの統合には専門的な技術サポートが求められることがあります。

さらに、異なる決済サービスを採用することで、支払いプロセスが顧客にとって複雑に感じられる可能性があります。そのため、顧客がスムーズに支払いを完了できるように、ユーザーインターフェースを明確にし、支払い手順を簡単にすることが大切です。

また、選ぶ決済サービスの信頼性とサポート体制も重要です。障害が発生した際や顧客からの問い合わせに対して、迅速かつ適切に対応できるかどうかがサービスの質を左右します。これらの点を十分に考慮し、自社のECサイトに最適な決済代行サービスを選択することをおすすめします。

アランくん

前述した通り、Shopifyペイメント以外の決済代行サービスは別途申請・審査・契約が必要な場合があることにも気をつけましょう。

まとめ

まとめ

Shopifyを使用することで、事業者は様々な決済代行サービスを利用し、顧客にとって便利なショッピング体験を提供できます。適切な決済代行会社を選ぶことで、売上の最大化と顧客満足度の向上を目指しましょう。