中国を起点に、世界中で広まっている販売方法であるライブコマース。日本の企業でも、近年取り入れ始めているようです。

しかし、ライブコマースはごく最近登場した販売方法であり、日本ではまだ前例が少ない状態です。どうやって始めれば良いのか迷っている人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ライブコマースの始め方を10ステップに分けてご紹介します。

ライブコマースのメリット・デメリットなどの基礎知識を知りたい場合は、以下の記事を参照してください。

ライブコマースの始め方10ステップ

ライブコマースの始め方10ステップ

ライブコマースを始めるには、以下の10ステップを踏む必要があります。

それぞれ具体的に何をするのか、どのようなことを意識すればよいのか、解説します。

1.ライブコマースの目的・目標設定

ライブコマースには、商品の売り上げ以外にも、ブランディングや新規顧客の獲得など、さまざまな目的があります。視聴数なのか、売り上げなのか、はたまたそれ以外なのか、目的によって重要視する数字が変わってきます。そのため、まずは目的を明確にしたうえで目標数値を設定していきましょう。

ただ、具体的な金額を目標に掲げやすい売り上げとは異なり、ブランディングは目標数値を立てづらいものです。一般的にはライブコマース前後のページセッション数やクリック数が重視される傾向にありますが、どの数字で判断すべきかは慎重に考慮しましょう。

また、使用するプラットフォームや起用する配信者、撮影場所も、目的によって最適なものは違います。そのため、ライブコマースを始める際は、まず目的や目標を設定しましょう。

2.ライブコマースの販売商品を選定

ライブコマースを成功させるには、ライブコマースのメイン視聴者層である20〜30代に受ける商品を選定する必要があります。40代以上がターゲットの商品は、現状は採用しないことをおすすめします。もし、今後ライブコマースの視聴者層が広がるようであれば、改めて検討すると良いでしょう。

現在、ライブコマースでは以下のようなものが主力商品となっています。

  • 化粧品
  • アパレル
  • 食品
  • 家電
  • コンピューター

3.ライブコマースの配信場所を選定

ライブコマースの配信媒体には、主に自社サイト、SNS、ECモールの3つがあります。現在、ライブコマースの配信場所として利用されているプラットフォームは、以下のグラフの通りです。

ライブコマース 配信場所
出典:株式会社ネオマーケティング「全国の20歳~69歳の男女1000人に聞いた『ライブコマース成功のカギ その1』」

株式会社ネオマーケティングが実施した調査によると、ライブコマースで利用されるプラットフォームはYouTubeがもっとも多く、40%以上のユーザーが利用しています。また、上位4サービスは全てSNSであることもポイント。身近なSNSのほうが閲覧されやすいことを物語っています。

この結果だけを見ると、ライブコマースにはSNSが最適なように思えるかもしれません。しかし、配信場所の選択はライブコマースの目的次第です。

実はSNSは集客しやすいものの、ECサイトへの誘導がしにくく、売上やユーザーの行動データが分からないものもあります。よって、ブランディング向けといえるでしょう。

反対にEC売上アップを目的としているなら、商品ページに遷移しやすい自社サイトのほうが向いています。

以下に自社サイト、SNS、ECモールそれぞれのメリット・デメリットをまとめました。確認して自社の目的に適した配信場所を選んでください。

自社サイト

メリット
  • 自社サイトからの販売を強化できる
デメリット
  • 自社サイトの認知度が低いと視聴者が集まらない
主なサービス
  • Live kit
  • TAGsAPI
  • ライコマ

SNS

メリット
  • 手軽かつ安価で導入できる\
デメリット
  • 購入につながりにくい
  • 自由度が低い
主なサービス
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram

ECモール

メリット
  • 新規顧客を獲得しやすい
  • 購入につなげやすい
デメリット
  • 手間やコストがかかる
主なサービス
  • SHOPROOM
  • au PAYマーケット

4.ライブコマースの配信内容を策定

ライブコマースの配信時間は、大体30〜90分です。そのため、商品のジャンルによっては、1点だけの紹介だと時間が余ってしまいます。アパレルであれば10点以上、食品や化粧品の場合は10点弱ほど用意するようにしましょう。

また、最後まで見てもらえるよう、視聴者の興味を引くようなテーマを設定することも重要です。例えば、アパレルであればテイスト別のコーディネートを提案したり、化粧品であれば商品を使ったメイクテクニックを紹介したりするなど、商品の魅力を引き出すような企画を用意すると良いでしょう。

5.ライブコマースの出演者を選定

ライブコマースでは、インフルエンサーやライバーなどのゲストを呼んで配信する場合と、社員が配信を行う場合の2パターンあります。それぞれのメリット・デメリットを紹介しますので、自社の販売スタイルや目的に応じて選定しましょう。

ゲスト

メリット
  • ファンが新規顧客となってくれる可能性がある
  • 配信慣れしているため、トークが盛り上がりやすい
デメリット
  • 商品への理解度が低い
  • ゲストが商品の魅力を理解していないと、視聴者に熱意が伝わらない

社員

メリット
  • 商品への理解が深い
  • 熱意が伝わる
  • 視聴者の質問への対応がしやすい
  • コストが少ない
デメリット
  • 集客力がない
  • 配信慣れしていない

ライブコマースで重要なのは「商品理解」です。「これはいい商品だ」と出演者が思っていなければ視聴者に熱量が伝わりません。また、リアルタイムで届く視聴者からの質問に対応できる人材も必要です。

社員のみ、ゲストのみの出演が不安であれば、複数人で配信を行うパターンもあります。例えば司会者、ゲスト、コマーサー(ブランドの魅力を伝える人)の3人体制で行うと、掛け合いで場を盛り上げることも可能です。

6.ライブコマースの撮影場所を選定

ライブコマース 撮影場所

ライブコマースの撮影は実店舗、企業のオフィス、スタジオのいずれかで行われます。それぞれのメリット・デメリットを紹介していきます。

実店舗

メリット
  • ブランドイメージが伝わる
  • 展示されている他の商品の宣伝になる
デメリット
  • 撮影できる時間に限りがある

オフィス

メリット
  • 移動の必要がない
  • 費用が掛からない
デメリット
  • 内装によっては冷たい印象を受ける

スタジオ

メリット
  • 商品に合った場所を選べる
  • 機材がそろっている場合がある
デメリット
  • 費用がかかる
  • 時間制限がある場合がある

配信場所は、ブランドの雰囲気が伝わりやすい実店舗がおすすめです。実店舗がない場合は、オフィスやスタジオで撮影を行いますが、オフィスの場合はブランドイメージに合わせて内装を工夫する必要があります。

配信をどういう雰囲気で見せたいのか、考えて選定しましょう。

7.ライブコマースの撮影機材を選定

ライブコマース 撮影機材

ライブコマースでは、次のような機材の用意が必要です。

  • スマートフォン
  • スマホスタンド
  • リングライト
  • マイク
  • カメラ
  • PC
  • オーディオインターフェース

多くの配信サイトはスマホ一台で配信可能です。予算をかけずにライブコマースを始めたいのであれば、まずはスマホで配信を始め、必要に応じて機材をそろえていきましょう。配信頻度が多かったり、屋外配信を考えていたりするときにもスマホ配信が便利です。

とはいえ、スマホで配信する場合でも、スマホスタンドとリングライトは最低限用意しておくことをおすすめします。予算をかけずにスタートするのであればまずはスマホから始め、必要に応じて少しずつ機材を増やしていくと無駄が発生しません。レンタルサービスの利用もおすすめです。

また、アパレルやコスメなど、質感が重要な商品を紹介する場合は、一眼レフカメラなど高画質での撮影が可能なカメラを用意すると良いでしょう。

8.ライブコマースの台本を作成

アドリブだけでライブコマースを進めるのは限界があります。そのため、ひととおりの流れが分かる台本を用意しましょう。台本を作成する際は最低限オープニング、商品紹介、エンディングの3つは押さえておきましょう。

また、構成を考えるときに、SIRRAS(サイラス)を意識すると、商品の購入を促進できます。SIRRASとは次の6つの単語の頭文字を取った、ライブコマースの構成のフレームワークのことです。

  • S…Show:商品の全体像を長めに見せる
  • I…Image:視聴者に使用したイメージを持たせる
  • R…Response:視聴者の疑問に答える
  • R…Repeat:重要な情報は繰り返し伝える
  • A…Activate:購入に踏み切れない視聴者の背中を押す
  • S…Share:アーカイブへの誘導など、配信後のSNSの動き

9.ライブコマースの告知

ライブコマースを見に来てもらうためには、事前の告知が必要です。その際、確実に配信を見てもらうため、視聴方法や5W1Hは丁寧に伝えましょう。

配信告知は、少なくとも1週間以上前から行うようにしてください。また、1回だけ告知しても人は日々の忙しさで忘れてしまいます。「あと〇日で開催」と宣伝する、カウントダウン告知もおすすめです。

告知の方法には、主に次の3つがあります。

  • 自社サイト(トップページにバナーを付けるなど)、SNS、メルマガなどの自社メディアで告知する
  • ゲストに告知してもらう
  • 社内に告知する

10.ライブコマースのリハーサル

社員など、慣れていない人が配信する場合は特に、事前リハーサルをしてください。リハーサルは、時間や場所など、本番と同じシチュエーションで行うのが望ましいでしょう。

リハーサルでは、流れの確認だけではなく、カメラアングルや時間配分などに問題がないかも確認します。非公開ページなどで配信し、音声や映像の不具合などもチェックしておきましょう。リハーサルは、課題発見と課題修正の合計2回行うのが理想的です。特に技術的な問題はリハーサルで解決しておいてください。

初めてのライブコマース・失敗しないコツ

初めてのライブコマース

ライブコマースの始め方が分かったところで、ライブコマースを成功させるために注意すべき点について解説します。

ライブコマース本番の心得

ライブコマース本番では、次の3点を意識しましょう。

  • 台本やリハーサルに縛られすぎない
  • ユーザーコミュニケーションを大切にする
  • アクシデントは起こる前提で対応する

台本やリハーサルに縛られすぎない

配信準備として、台本の作成やリハーサルの実施をおすすめしましたが、それらに縛られすぎるのも良くありません。ライブコマースは視聴者のニーズに答えることが最優先です。臨機応変に対応しましょう。

例えば、ライブ配信中には紹介している商品とは別の商品に対する問い合わせがくることがあります。その際には質問をスルーしたり、返答を後回しにしたりするのではなく、問い合わせがあった商品を実際に使用して紹介すると、ユーザーに喜ばれるでしょう。

ライブコマースは、視聴者のコメントやアクシデントによって、まったく想定していない流れになることが多くあります。構成やタイムキープを意識することはもちろん重要ですが、台本そのままの進行は配信の熱量やリアル感が薄いと感じられることも。ユーザーのコメントやリアクションに対する柔軟な対応ができるようになると、より見ごたえのある配信となるでしょう。

ユーザーコミュニケーションを大切に

ライブコマースは、視聴者とリアルタイムでコミュニケーションをとれる点が魅力です。ユーザーが何を求めているのか、どんな悩みを抱えているのかを知るため、積極的に声をかけましょう。コメントに素早く反応したり、ユーザー名を読み上げたりすることで、好印象を持ってもらいやすくなります。

また、「数量限定なのでお早めに」「〜でお悩みの人におすすめ」といった、購入を促す言葉は売上アップにつながるので、わざとらしくならない程度に挟みましょう。

アクシデントは起こる前提で対応

どれだけ入念に準備を行っても、ライブ配信にアクシデントは付きものです。実際に発生したときに焦らず対応するため、アクシデントは起こる前提で実施しましょう。

初回は特に、トラブルに備えて裏方スタッフを複数人配置しておくと安心です。また、トラブルに早く気づけるように、返しモニター以外に実際のライブ映像を確認できる端末を用意しておくのもおすすめです。

ライブコマース配信後のデータ分析

ライブコマースは、配信すれば終わりではありません。データ分析を行い、次回の配信に活かしましょう。

具体的には、次のようなデータをチェックすると良いでしょう。

  • 視聴者数
  • コメント、質問内容
  • 成約数
  • 購入された商品

反省点や良かった点をふまえて、効果的なライブ配信を行ってください。

ライブコマースの物流体制

ライブコマースでは、配信中のごく短い時間に注文が集中します。そのため、スムーズに商品を届けるためには、物流体制を整えておくことが重要です。

しかし、物流のプロ、オーダー!の視点から見ると、専門外の人が配信と並行して物流管理まで行うのは非常に困難です。したがって、ライブコマースを行うときは、物流のプロに外注することをおすすめします。特に集客に期待できる人気ライバーが配信を行うときや、何回か配信をしてみて注文が増加した場合は、プロへの外注は必須といえるでしょう。

ライブコマースの物流はオーダー!にお任せ

ライブコマースの物流はオーダー!

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また、ライブコマースを導入するには、バナーや告知用のページの作成も必要です。オーダー!では、Webサイトの構築、運用サービスに加え、バナー掲載、告知ページ作成まで対応可能なIT支援も行っています。ライブコマースの導入を考えているという人は、ぜひWebサイトの構築・運用サービスもご利用ください。

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このようにオーダー!では、お客様のお悩みや要望に合わせたカスタマイズ対応も行っています。あなたのお悩みもきっと解決してみせます!

ライブコマースの始め方・まとめ

ライブコマースを始めるには、商品や撮影方法、プラットフォームの選定、選定の基準となる目的の設定が必要です。また、それらの選定が終わったら、機材の用意や台本の作成、リハーサルなど、本番に向けて準備しましょう。

ライブコマース本番では、台本やリハーサルに縛られすぎないこと、アクシデントは起こる前提で配信することを意識してください。台本やリハーサルはあくまで目安なので、本番は視聴者のコメントに合わせて、臨機応変に対応することが重要です。

ライブコマースをスムーズに行うためには、物流体制を整える必要があります。しかし、専門外の人が物流を担当するのは難しいため、プロへの外注がおすすめです。

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ライブコマースの事例については以下の記事にまとめていますので、参考にしてください。