アパレル企業にとって欠かせない業務の一つが、出荷前の検品作業です。出荷前に商品を検査することで、物流の品質が高まります。

しかし、アパレル商品の検品は商品の種類や確認すべき項目が多岐にわたるため、企業にとってはコストとなります。そのため、

  • 検品作業を効率化したいけれども、どうすればよいのか分からない
  • 検品ミスはどうすれば減らせるのか
  • 検品作業の人件費の負担が大変

のような課題を抱えている企業は少なくないのではないでしょうか。

今回は、アパレル検品作業の課題や効率的に行うためのノウハウ、検品をアウトソーシングする際のポイントや業者を選ぶための注意事項などを紹介します。

この記事を読むと、アパレル検品作業の課題を解決するための知識を得られます。

そもそもの検品作業について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

なお、その他のアパレル物流の課題に関しては、以下の記事を参考にしてください。

アパレル検品作業の課題

まずは、アパレル検品作業にはどんな課題が発生するのかを確認しておきましょう。

検品に時間がかかる

アパレル業界の特徴の一つとして、商品ごとにサイズやカラーが異なることが挙げられます。また、商品の汚れやほつれ、破損など確認すべき事項は多岐にわたります。そのため、アパレル検品は時間がかかってしまうのです。

さらに、検品に慣れていないスタッフが作業を行うと、どこにどの商品があるかを把握し、商品を前にチェック項目を確認するという時間のロスも発生してしまいます。

検品ミスが起こりやすい

他の業界・業種にも当てはまることですが、アパレル業界も深刻な人手不足という課題を抱えています。そのため、検品作業の経験や知識が不足しているアルバイト・派遣社員を雇わざるを得ない企業が多いのが現状です。結果、検品ミスが発生しやすい環境が生まれています。

また、アパレルは商品やアイテムが多いため、SKU(=Stock Keeping Unit、在庫管理を行ううえでの最小管理単位)が多く発生します。これもミスが生まれやすい条件の一つです。

人件費がかかる

アパレル商品の検品には複数のチェックポイントがあります。そのため、一人が行う業務の範囲が限定されており、チェックポイントごとの人員が必要です。

さらに、検品ミスを減らすために二人一組のダブルチェック体制を行うと、その分人件費もかかってしまいます。

アランくん

検品作業で発生しやすい課題が分かりましたか?もし、これらの課題を自社で抱えている場合は、解決法を検討しましょう

アパレル検品作業を効率化させるノウハウ

このようにさまざまな課題があるアパレル検品作業は、どのように行うとよいのでしょうか。ここからは、検品作業を効率化させるためのノウハウを紹介します。

在庫管理のデジタル化(WMS)

在庫管理のデジタル化とは、今まで紙を用いて行ってきた在庫管理を管理ソフトやデジタルツールを用いて行うことを指します。また、パソコンを使っていたとしてもチェック済みの項目を手入力しているようでは、デジタル化しているとはいい難い状況です。なぜなら、デジタル化の目標は作業ミスを減らしたり、省力化したりすることにあるからです。

ソフトやツールと合わせてハンディターミナルを導入すると、バーコードを読み取るだけで商品登録が可能に。商品の数量や場所を管理画面で確認できるので、目視で行うよりも作業ミスを減らせます

さらに、データをクラウド上で管理することで情報共有できるため、よりいっそう検品作業がスムーズになるでしょう。商品番号などの見間違いや、在庫管理表への入力ミスなどのヒューマンエラーを削減し、作業時間の短縮につなげられます

WMSについては以下の記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。

RFIDの導入

RFIDとは「Radio Frequency IDentification」の略で、無線通信で情報を読み取る仕組みのことです。日本の大手企業ではファーストリテイリング社(ユニクロ、GU)が導入済みです。

この仕組みのメリットは、商品が遠くにあったり重なり合うように複数あったりといった状況でもタグ情報を読み取れること。さらに、商品との間に遮蔽物があっても情報の読み取りができるので、箱を開封せずに検品作業を行えます

RFIDはハンディタイプやゲートタイプなどさまざまな形のリーダーがあります。作業の方法や商品の特徴などを考慮して選びましょう。

アウトソーシング

自社で検品を行う場合、取り扱う商品が増えるほど人件費・設備費がかかります。特にアパレル商品は機械では識別しづらい縫製やラベル表記、しわなどをチェックしなければならないため、ある程度の人員が必要です。

自社内で検品作業の課題を解決することが難しい場合は、検品作業のアウトソーシングをおすすめします。

アウトソーシングをおすすめする理由は以下の通りです。

・ユーザーからのクレームが発生すると検品をやり直す必要があるため、プロに任せたほうが手間が省ける
・自社で派遣社員やアルバイトを雇うと、コストが増える
・プロのノウハウで検品作業が行われるため、品質がよくなる

アパレル検品作業を依頼するときのポイント

それでは、アパレル検品作業をアウトソーシングする際は、どんな点に注意すればよいのでしょうか。

仕様書(マニュアル)の作成

アウトソーシングを依頼する際には、検品作業指示書(仕様書)を作成します。これにより、実行してほしい作業を明確にしたうえで依頼してください。また、指示書に残すことで、細かい指示を漏れなく依頼できます

商品に対してクレームが発生した際に責任の所在を明確にするために、依頼は口頭ではなく必ず書面にしましょう。

検品項目のすり合わせ

商品ごとに検品項目を確認する際、判断の基準や許容範囲のすり合わせを行ってください。例えば、商品の外観・縫製・付属品のチェック項目など、実物を見ながら具体的にチェックします。

検品を外注してスムーズに作業を行うためには、商品の特徴や検品の注意点などを明確に伝える必要があります。特に自社でしか分からない情報は、前もって伝えておくことで円滑に移行できるでしょう。

また、検品を外注する際はチェック項目の数で作業単価が決まります。そのため、仕入れおよび製造の段階で取り決めの確認を行うことが重要です。これを確認しておかないと、検品コストが上がってしまいます。

チェック項目は商品によって異なりますが、ここではその一例を掲載します。

検品項目の一例
  • 商品タグ
  • 糸のほつれ、縫製不良、寸法の不備
  • 付属パーツ(ボタン・ファスナー・ベルトなど)が付いているか
  • 異物が混入していないか
  • 臭いが付いていないか(タバコ、加工剤の臭いなど)
  • ファスナーやボタンの開閉がスムーズか
  • 検針の方法

対応範囲を確認

アウトソーシングを依頼したい場合、その業者がどこまで対応してくれるのかを依頼前に必ず確認しましょう。特に確認すべき項目を以下に掲載します。

再検品の対応

業者の多くは返品物の再検品を別料金にしています。さらに、通常の検品と異なるため、再検品の項目は事前に確認が必要です。

再検品の項目の例として、以下の内容が考えられます。

再検品の項目例
  • 商品タグ
  • 全体的なしわの有無(商品が畳まれた状態で戻って来たり、そうでなかったりとさまざまなケースが考えられるため)
  • 付属品(ベルト・コサージュなど)が全てそろっているか
  • 化粧品など、汚れの付着の有無
  • においの付着の有無(ペット・香水・タバコのにおいなど)
  • 返送されてきた箱の中に商品以外の異物が入っていないか

カスタマイズ対応

カスタマイズ対応では、自社で作成したマニュアル・仕様書や商品に合わせた作業が可能です。また、業者によってはヒアリングを行ったうえで、検品方法を提案してくれます。

検品のプロからの提案により、人件費などのコストを削減できる可能性もあるでしょう。

アランくん

検品作業をアウトソーシングする際のポイントが分かりましたか?検討すべき項目は多いように感じますが、どれも重要なポイントです。十分に確認しましょう。

アパレル検品作業のアウトソーシング・注意点

アパレル検品業務の実績チェック

アパレル検品業務の実績が豊富な業者は、ノウハウが蓄積されています。自社商品と似た商品の実績があるか確認できると安心です。

検品環境やスタッフの様子を見学

依頼前に実際の作業環境やスタッフの様子を見学することで、検品の質をチェックできます。

物流倉庫の選び殻については以下の記事にまとめていますので、参考にしてみてください。

検品環境

検品を行う環境として、以下の条件を兼ね備えていると安心して依頼できます。

検品環境
  • 検品するのに十分な明るさの照明か
  • 検品作業台のキズや汚れ
  • 商品の特徴に合わせた湿度や空調
  • 検品マニュアルの確認(不要品の持ち込みが禁止されているなど)

検品スタッフ

検品を行うスタッフの経験の長さや、身だしなみに関するルールがあるかを確認しましょう。ルールは業者や検品対象の商品によって異なりますが、以下にその一例を挙げます。

  • アクセサリー禁止、爪を整える、髪を束ねる(商品破損を防ぐため)
  • 香水の禁止・禁煙(臭いの付着を防ぐため)

自社の規模に対応してくれるかをチェック

業者の中には、最低出荷件数を設けている場合もあります。月間出荷数が少ない業者は、小ロットでも対応できる業者を探すとよいでしょう。

アランくん

アウトソーシングする際には担当者が自分の目で確認すべきことがいくつかあります。ネットの情報や担当者とのやりとり以外にも、積極的に情報を収集しましょう

アパレル検品作業のおすすめ代行業者・オーダー!

オーダー!は、お客様のビジネスをさまざまな面からサポートするビジネス・コンシェルジュです。

オーダー!が手掛けている業務の一つに「物流代行サービス」があります。その中の「これをお願い!個別メニュー」にて、検品を代行しています。

また、検品以外でもアパレルEC関連では以下の業務を請け負えます。

オーダー!で請け負える業務例
  • ECサイトの商品 在庫管理・発送
  • 個人事業主向け 在庫管理・発送
  • カスタマイズサービス(化粧箱を組み立て、複数パターンの商品梱包・発送を行うなど)
  • 海外向け発送(国際郵便(EMS)を利用した海外への商品発送代行)
  • 物流システム導入(オーダー!が独自開発した物流システムを活用した導入支援)
  • 内職代行(封入、ラベル貼り、検品検針作業など)
  • EC用の商品撮影 ※弊社倉庫にて撮影可能。倉庫からスタジオへ商材を運び出す手間が省けます

商品撮影のコツを知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

オーダー!はEC企業からのご依頼を受け、作業を行ってきた実績が豊富にあり、EC+物流をセットで手掛けられることが強みです。

この2つの業務をセットで依頼することには、以下のメリットがあります。

・在庫管理、顧客情報を専用システムで管理できる
・在庫管理ミスを削減できる
・ECサイト担当者、倉庫管理者間のコミュニケーションコストを削減できる
・本来力をいれるべき業務や、新規の施策などに集中できる

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オーダー!の検品方法

オーダー!は検品業務を受注する際、クライアントから検品における条件を事前にいただくことにしています。しかし、中にはその条件を徹底すると検品をクリアできない商品が大量発生するケースもあります。

この状況を回避するために、オーダー!では作業の初日にはクライアントに立ち会っていただき、検品条件を調整したうえで作業を実施。この際、クライアントとともに妥協点を決め一定の品質を保てるようにしています。

オーダー!のアパレル検品作業事例

ここで、オーダー!のアパレル検品作業代行事例を紹介します。

クライアントは子ども服のEC事業を展開しており、商品をインターネットで販売しています。オーダー!導入前は在庫管理・ピッキング・検品・配送までの作業を自社にて手掛けていました。

■導入前の課題
・自社の作業スペースが狭いため、作業しにくく、商品の置き場に困っていた
セール時の注文が多く、出荷が間に合わずクレームが発生したことも
・人手不足によって雇用を増やしたが、パート雇用のため稼働時間内で出荷業務を行っていた。そのため、かかった正確な時間が把握できず、出荷に対しての費用を正確に算出できなかった
 ・パート雇用者の経験不足によるミスが発生

■導入後の効果
検品代行を依頼したことにより、オペレーションのミスがなくなった
・通常の梱包対応だけでなく、イレギュラーなお祝いごとやプレゼント包装も実施可能になった
・商品郵送時にパンフレットやセールの案内を入れるなど、細かい対応も行えるようになった
・オーダー!は、1商品あたりの出荷単価が決まっているため、売上に対する原価が明確化された。また、出荷業務にかかった費用も正確に把握できるようになった

アパレル検品作業のまとめ

アパレル商品の検品において、作業の効率化を図ることは重要です。効率化によって消費者の満足度を高め、リピーターの増加につなげられるからです。

とはいえ、現在のEC業界では慢性的な人材不足が問題となっています。その理由として、比較的新しい業界であるECの職業認知度が低いこと、経験者の少なさから人材育成が進まないことが挙げられます。

規模の小さい企業では、EC運営に関わるさまざまな業務を一人で担当している場合もあるかもしれません。

「自社で人材の確保は難しい…」と感じているなら、プロへの委託がおすすめです。このような状況だからこそ、アウトソーシングを大いに活用していきましょう!

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なお、アパレルECについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。