Shopify Plusとは？通常プランとの違いや6つの特徴を解説

大規模なECサイトの運営には、取引量に対応できるサーバーパフォーマンスや効率的なサイト管理が求められます。そんな大規模ECにおすすめのプランがShopify Plusです。

この記事では、Shopifyの上位プランであるShopify Plusの6つの特徴や導入時の注意点、どんな企業に適したプランかを詳しく解説。Shopify Plusの全体像、そして通常プランとの違いを把握できます。

本記事を読むことで、Shopify Plusが自社ビジネスに適しているかどうかを判断できるでしょう。

Shopify Plusとは

Shopify Plusは、オンラインストアを構築、運営できるEコマースプラットフォームShopifyの上位プランです。他のプランよりも月額料金が高い分、それに見合う高度な機能性とカスタマイズ性を有しています。

海外展開や複数ブランドの管理など、ビジネスの成長段階における様々なニーズに対応できるShopify Plus。以下より、Shopify Plusと通常プランの違いについて説明していきます。

Shopify PlusとShopifyの違い

通常のShopifyとShopify Plusには、次のような違いがあります。

	Shopify	Shopify Plus
対象ユーザー	中小企業、スタートアップ企業	大企業、取引の多い事業者
機能	基本的なEC機能	自動化ツールなどの高度な機能
カスタマイズ性	限られたカスタマイズ	高度なカスタマイズ
料金	比較的低料金	料金が高い分、拡張性と機能性が高い

Shopifyは中小企業向けに設計されており、手軽にオンラインストアを立ち上げ、運営できる基本的な機能を提供します。一方、Shopify Plusは大企業向けで、より高度なカスタマイズ性や拡張性、および大量の取引処理能力を備えています。

上の表では違いを簡潔に表しましたが、次章以降で料金と機能をより詳しく比較します。

ShopifyとShopify Plusの料金比較

Shopifyの各プランおよび、Shopify Plusの料金は次の表のとおりです。

	ベーシック	スタンダード	プレミアム	Shopify Plus
料金（月額）	25ドル	69ドル	299ドル	2,300ドル ※3年契約の場合

※Shopify各プランの料金は年間契約した場合のもの

月額2,300ドルからスタートするShopify Plusは、他のプランに比べて高額に映るかもしれません。しかし、取引手数料は他のプランと比べて最安値になります。

（各プランの取引手数料表）

	ベーシック	スタンダード	プレミアム	Shopify Plus
Shopifyペイメントのクレジットカード手数料 ※最低料金	3.55％	3.4％	3.25％	2.9％
Shopifyペイメントを使用しない場合の外部サービス手数料	2%	1%	0.6％	0.2％

※Shopifyペイメント…Shopifyが提供する決済サービス

つまり、Shopify Plusは取引量が増えれば増えるほど節約できるコストが大きくなる仕組みです。長期間使用することで、そのコストパフォーマンスの高さを実感できます。

Shopifyの基本機能

ここでは、Shopify Plusの機能と比較するためにShopifyの基本機能を復習しておきましょう。

Shopifyの基本機能は、商品登録、在庫管理、顧客管理といったECサイト運営に必要不可欠なものです。Shopifyのどのプランを選択しても利用できる標準装備であり、初めてECサイトを立ち上げる人から中規模のビジネスオーナーまで、幅広いニーズを満たしています。

（Shopifyの標準機能例）
・商品登録…価格や在庫状況を追加、更新
・販売チャネル …InstagramやFacebookと連携し、商品販売が可能
・ストア分析…サイト訪問ユーザーや平均注文額などのデータを閲覧
・海外販売向け機能…多言語設定など

Shopify Plusはこれらの基本機能に加えて、さらに高度な機能が追加されます。次の章より詳しく解説していきます。

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Shopify Plus6つの特徴

では、Shopify Plusの6つの特徴を見ていきましょう。

1.無制限のスタッフアカウント

Shopify Plusには、スタッフアカウント数の制限がありません。スタッフ全員にアカウントを提供し、サイト更新時や繁忙期に業務が滞るリスクを抑えることが可能です。

例えば大規模なセールや新商品の発売時には迅速な対応が求められます。その際も必要なスタッフがサイトに自由にアクセスできるので、業務を効率的に進められるでしょう。

さらに、Shopify Plusはアカウントごとに細かく権限を管理できます。この機能を使用することで、コンプライアンス遵守やセキュリティ強化が容易になります。

2.複数ストアの一元管理

Shopify Plusには、複数のストアを一元管理する機能もあります。最大10個のストア（うち9ストアは無料で追加可）を管理できるので、国内外向けに異なるストアを管理したい企業や大きくビジネスを展開したい企業に適しています。

Shopifyの標準プランでも同じアカウントを使ってストアを追加できますが、複数のストアを管理する機能は提供されていません。管理する場合はストアの切り替えが必要であり、ストアごとにプランを選択しなければなりません。

3.高度なカスタマイズ性

Shopify Plusでは、最大100種類のテーマを追加できる点も大きな特徴です。※通常のShopifyプランは20種類まで

この機能は季節ごとにサイトのデザインを更新したい場合や、特定のプロモーションに合わせてテーマをカスタマイズしたい場合に有効です。競合他社との差別化や顧客の購買意欲の促進が期待できるでしょう。

その他、新しいテーマの試用や既存テーマのカスタマイズなども可能。サイトの見た目を頻繁に更新したい企業におすすめの機能です。

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チェックアウトページのカスタマイズ

Shopify Plusを導入すると、チェックアウトページ（※）も標準機能以上にカスタマイズできます。

※チェックアウトページ…オンラインショッピングで顧客が商品を購入する際に最終的に訪れるWebページのこと

例えばセット買いの提案をチェックアウトページに組み込み、アップセル施策などを行えます。顧客の購入体験を最適化し、ブランド独自のチェックアウトプロセスを実現できます。

4.高性能なサーバー

次の特徴は、高性能なサーバーが搭載されている点です。

Shopify Plusのサーバーは1分間に1万回以上の受注処理を行えます。アクセスが集中してもサーバーダウンする危険が少なく、大規模なセールやキャンペーン中でもスムーズな顧客体験を提供できます。

5.サポートが手厚い

Shopify Plusでは、専門チームが技術的な問題解決から成長計画の策定までビジネスを全面的に支援します。

（サポート例）
・Shopify Plus優先サポート…大規模事業の専門チームが、電話、チャット、メールで問い合わせに迅速に回答
・Shopify Plus コミュニティ…Shopifyプラットフォームをフルに活用するためのコツをシェア

6.B2Bビジネスにも対応

Shopify Plusは企業向けのECサイト構築にも適しており、企業間取引（B2B）に特化した機能も提供しています。

（BtoB対応機能例）
・顧客ごとの異なる価格設定
・購入数量に応じた価格調整
・卸売と小売の両方のストアを一つのダッシュボードから管理

上記の他にも様々な機能が搭載されており、B2Bビジネスを効率的に進められます。

参考：Shopify「B2B Eコマースプラットフォーム | B2B向けShopify Plus」

Shopify Plusはこんな企業におすすめ

ここまでShopify Plusの特徴を紹介してきました。その内容を踏まえたうえで、Shopify Plusの導入に適した企業を挙げていきます。

• 多くの取引がある企業
• 自社の独自性をアピールしたい企業
• 複数のブランド運営や海外展開をしている企業
• BtoB向けの商品も販売している企業

多くの取引がある企業

まずは、取引量が多い企業です。Shopify Plusは取引手数料が標準プランと比較して低く設定されているため、ECサイトの取引量が増加しても手数料の負担が少なくなります。

また、Shopify Plusでは高性能なサーバーを使用するので、新製品の発売時などにアクセスが急増してもサイトパフォーマンスが落ちることはありません。スムーズに運営できます。

自社の独自性をアピールしたい企業

次に、自社のアイデンティティや商品のユニークな特性を反映させたい企業にとってもShopify Plusは適しています。

通常、ECサイトを一から立ち上げるには、サーバー費用、デザイン費用、運営コストといった多くの費用が発生します。しかし、Shopify Plusを利用すれば、これらの初期投資やランニングコストを大幅に削減できます。高度な機能性と拡張性により、自由度の高いECサイトを構築可能です。

複数のブランド運営や海外展開をしている企業

複数のブランド運営や海外展開を行う企業にも、Shopify Plusの導入はおすすめです。

前述のとおり、Shopify Plusにはストアを一元管理する機能が搭載されています。国内向けと海外向けに異なるストアを持っている場合、これらのストアを一つのプラットフォーム上で管理できるので便利です。

複数のサイトを一括管理することでECサイトの運営効率が向上し、運営にかかる時間とコストを節約できます。

BtoB向けの商品も販売している企業

四つ目は、BtoB向けの商品も販売している企業です。Shopify Plusに加入すると、B2B on Shopifyを無料で利用できます。

B2B on Shopifyには顧客ごとの価格設定や自動注文処理などの機能が搭載されているので、効率的な卸売りが可能です。

Shopify Plus導入時の注意点

続いて、Shopify Plus導入の際の注意点について述べていきます。

無料トライアルはない

Shopify Plusには、無料トライアルサービスがありません。Shopify Plusへの移行を考えている事業者は、まずShopifyの通常プランを利用してみてください。通常プランは3日間の無料トライアルが可能で、最初の3ヵ月は月1ドルで利用できます。

最初は通常プランからスタートし、Shopifyの基本的な操作や機能に慣れた後にShopify Plusへ移行するのも一つの方法です。

英語で対応しなければならない場合も

次の注意点は、英語で対応しなければならない場合があることです。

Shopify Plusへ移行する際に、24時間体制で提供されるテクニカルサポートを利用できます。しかし、このサポートは英語のみで日本語には対応していません。

さらに、一部のテーマやアプリも日本語に対応していない可能性があります。英語での対応が難しいときは、翻訳ツールの使用や言語オプションの事前確認などが必要です。

サイト構築が必要

三つ目の注意点は、サイトの具体的な構築作業は自社で行う必要があることです。自社でのサイト構築が難しい場合は、次の二つの方法を検討してください。

・Shopify Plusパートナーに依頼する

・既存の製作会社に依頼する

Shopify Plusパートナーとは、Shopify PlusでのビジネスをサポートするShopify公認企業です。サイト構築の他、デジタルマーケティング戦略やビジネスコンサルティングなども依頼できます。

Shopify PlusのEC構築はオーダー！へ

オーダー！は、ITと物流の専門知識によってお客様をサポートするビジネス・コンシェルジュです。Shopifyのサイト構築といったWebまわりから、物流業務（商品の管理と配送）まで包括的に支援します。

【Webサイトの構築・運用メニュー】
・Webサイト構築サービス
・ホームページからの問い合わせ対応代行
・SNS運用代行
・レスポンシブ化
・バナー制作
※その他、定額運用メニューもあり

【物流代行メニュー】
・ECサイトの商品 在庫管理・発送
・カスタマイズサービス（複数種類のパターンでアイテムを組み合わせて発送など）
・検品代行
・海外向け発送
・サブスク発送 など

オーダー！の強みは、お客様の要望にあわせて柔軟にカスタマイズできる点です。ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。

オーダー！のShopify導入サポート事例

オーダー！のShopify導入サポート事例をご紹介します。

クライアントは、韓国コスメを扱う日本の販売代理店様です。ECサイトの開発・管理から、BtoBおよびBtoC市場向けの物流サービスまで、オーダー！が幅広く請け負っています。

当初はBtoB向けの物流事業のみをサポートしていましたが、新たに立ち上げられたBtoC事業のECサイト構築から物流までのトータル支援もご依頼いただきました。

具体的には、ECサイトの顧客データと実店舗の連携やWMS（倉庫管理システム）の導入を含む、物流面でのカスタマイズ対応を実施。クライアントのオンラインおよびオフラインでのビジネスを全面的にサポートしています。

個々の消費者への小口配送から百貨店への大量納品に至るまで、多様な物流ニーズに対応できる点を特に高く評価いただいています。

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Shopify Plus まとめ

この記事では、Shopify PlusとShopifyの違いやShopify Plus導入時の注意点、プラン加入をおすすめする企業について解説しました。本文で紹介した、Shopify Plusの6つの特徴は次のとおりです。

・スタッフアカウントを無限に設定できる
・最大10ストアを一元管理できる
・カスタマイズ性が高い
・高性能なサーバー
・サポートが手厚い
・B2Bビジネスにも対応

Shopify Plusは他のプランと比べて費用は高いものの、大規模なECサイト運営を最適化する多くの機能を搭載しています。取引手数料は他のプランと比べて低いため、長期にわたるほどそのコストパフォーマンスの良さを実感できるでしょう。

記事内容を参考に、Shopify Plusの導入を検討してみてください。

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