「高いお金を払ってWebサイトを構築したが、運用まで手が回らない」
「Webサイト運営のどの業務にどれだけリソースが必要なのかがわからない」
「そもそもWebサイトの運営・管理にはどの程度のスキルや予算が必要?」
このようなことに悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。この記事では、Webサイトの運営に必要な業務や求められる知識、スキルについて解説します。
Webサイトの運営とは
Webサイトの運営とは、新規コンテンツの投稿、既存記事の更新、分析、保守などを継続的に行い、情報をアップデートしながらさらに価値あるWebサイトにしていくことです。
Webサイト運営には、目的や分野によってさまざまな業務があります。
Webサイト運営の目的
Webサイトには、次のような種類があります。
・コーポレートサイト:企業の事業や概要を紹介するサイト
・サービスサイト:個別の商品やサービスを紹介するサイト
・ECサイト:オンライン上で商品やサービスを購入するためのサイト
・オウンドメディア:多種多様なコンテンツで企業や商材の魅力を伝えるサイト
・リクルート(採用)サイト:求職者に自社の魅力を伝え、応募に導くサイト
・ランディングページ(LP):検索結果や広告など外部から遷移してきた最初のページ
・ポータルサイト:自社の商品やサービスに関連する周辺情報まで集めて紹介するサイト
・プロモーションサイト:プロモーションやキャンペーンを目的としたサイト
・ブランドサイト:企業や商材の価値(ブランド)を伝えるサイト
Webサイトといっても、目的によってこんなにいろいろな種類があるんですね!
どのようなWebサイトでも、共通する運営目的は次の4つです。
情報発信
まずは、Webサイトの訪問者に正しい情報をわかりやすく伝える役割です。
Webサイトの情報が常に最新の状態に更新されていることで、会社やサービスへの信頼を高めることができます。
Webサイトが頻繁に更新されていると、検索エンジンからの評価も向上します。
集客
ユーザーがWebサイトを訪れる経路は、検索からの流入、SNSやメルマガからの流入などさまざまです。Webサイトが多くの人の目に止まることで、自社を知ってもらい、商品やサービスの認知につなげることができます。
購入を増やす
ECサイトでは、集客からいかに購入につなげるかがポイントです。
魅力的な商品写真や説明文などコンテンツが充実していることはもちろん、ユーザーが離脱してしまわないよう、操作性の高いサイトにする必要があります。
また、商品購入後のフォローも大切です。
フォローメールやレビュー依頼、クーポン、メールマガジン、LINE公式アカウントなどを駆使しながらコミュニケーションをとり、サイトを再訪問してもらうことでリピート購入につながります。
リードを獲得する
Webサイトは、すぐに売上に結び付けるのではなく、リード(見込み顧客)の獲得が目的の場合もあります。
資料ダウンロード、ウェビナー、キャンペーンなどを行って自社の商品やサービスに興味関心がありそうな人の情報を集め、その後の問い合わせや購入につなげます。
Webサイト運営担当者の役割
Web運営担当者は専任の場合もありますが、他業務と兼務することも少なくありません。
Webサイト運営業務は多岐に渡り、サイトの規模が大きくなると自社だけでは運営が回らないことも。
外部に委託する場合は、Webサイト運営担当者が自社の窓口となります。
また、運営担当者は以下のようなスキルや知識を持っていることが望ましいです。
- SEOの知識
- コンテンツ作成スキル
- アクセス解析のスキル
- CMS(コンテンツ管理システム)の操作スキル
これらのスキルを活用することで、より効果的なWebサイト運営が可能となります。
次章で、具体的な業務内容を見ていきましょう。
Webサイト運営の業務
Webサイト運営は、ただ新しい情報にアップデートするだけではなく、分析と改善を繰り返してユーザーの満足度を上げられるよう最適化していくことが大切です。
Webサイトの運営業務には、以下のようなものがあります。
新規コンテンツの作成
例えばオウンドメディアの場合、新しいコンテンツを随時追加していくとサイトを訪れる人を増やすことができるでしょう。
ECサイトの場合は、季節やイベントに応じたセールやキャンペーン情報がサイトを訪れるきっかけとなります。
既存ページの更新
Webサイトは、公開されてから時間が経った情報を定期的にアップデートすることで、より正確な情報を提供することができます。
記事もリライト(書き換え)をすることで検索で上位に表示されやすくなります。
具体的にどこを更新すべきかは、Web解析ツールを使って分析するとよいでしょう。
ニュースやお知らせの発信
コンテンツを更新したら、ニュースやお知らせのページにも情報を追加しましょう。
さらにSNSや外部のプレスリリースなどに発信すると、より多くの人に見てもらえる可能性が高まります。
Webサイトの分析、改善
Webサイトを更新したら、ユーザーの行動にどのような変化があったのかを分析し、検証するPDCAサイクルを回すことも欠かせません。
この時、アクセス解析のスキルがあると、改善ポイントが定量的に把握できたり、分析ポイントを発見しやすくなったりするので、とても役に立ちます。
サーバー、ドメインの管理
Webサイト運営では、システム面の管理も重要な業務です。
サーバーやドメインの契約は多くの場合、月または年単位です。更新期限までに手続きを行い、支払いをしないとサイトが表示されなくなってしまうので注意しましょう。
Webサイト保守についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
この他、問い合わせ対応や広告運用などもWebサイト運営の業務として挙げられます。
Webサイト運営には、幅広い業務に対応できるスキルが必要なんですね!
Webサイト運営にかかる費用
Webサイトの費用は、制作費用だけでなく月々のランニングコストも必要です。
ランニングコストの見込みが不十分なせいで予想以上にコストがかかってしまい、運用に支障が出ることのないよう、毎月かかる費用を把握しておきましょう。
必要になる経費には、次のようなものがあります。
外部委託費用
Webサイト運営の一部または全体を外部に委託する場合、その費用も考慮する必要があります。
外部委託費用には、コンテンツ更新、SEO対策、アクセス解析、広告運用などが含まれます。月額料金として数万円から数十万円が一般的です。
サーバー費用
Webサイトのデータを保管しておくのがサーバーです。
自社で用意することもできますが、初期費用や維持費、専門知識、置き場所が必要になるため、レンタルサーバーを使う場合が多いでしょう。
費用は、月数百円から数千円までと幅がありますが、一般的には月額1,000円ほどです。最近では無料のサーバーもありますが、Webサイトのページ数や表示速度などのスペックが限られるので、ビジネス利用の場合は有料サーバーを契約したほうが安心です。
ドメイン費用
ドメインは「.co.jp」や「.com」などを含む「インターネット上の住所」ともいえるもので、WebサイトのURLを決める際に必要です。独自ドメインは種類によって価格が異なり、月額数百円から数千円程度が一般的な金額です。
SSL費用
SSL(Secure Sockets Layer)は、インターネット上でデータを暗号化して送受信するためのプロトコルのひとつで、通信内容を第三者に傍受されることを防止するセキュリティ技術です。
ブラウザとWebサーバー間の通信を暗号化することで、クレジットカード情報や個人情報などの機密情報を安全にやり取りすることができ、サイトの信頼性を高める効果があります。
SSLにはSSL証明書と呼ばれるものが必要です。SSL証明書の価格は、証明書の種類や期間、認証局にもよりますが、認証タイプ(「ドメイン認証」「企業実在認証」「EV認証」)に応じて異なり、無料のものから年額20万円ほどのものまであります。
無料のSSL証明書も利用できますが、一般的には有料の証明書の方が信頼性が高く、セキュリティレベルも高いとされています。
Webサイト運営に必要なスキル
ここまで見てきたように、Webサイトの運営にはさまざまな業務があるため、一人で全てをカバーしようとせず、チームで補い合うのが理想的です。
では実際に必要なスキルを見ていきましょう。
事業理解
Webサイト運営を行う上で、担当者は会社の方針・事業戦略について、マーケティング戦略についても理解している必要があります。
新規ページの制作やWebサイトのデザインの変更などをする際に、今から取り組む作業にはどのような目的(KGI視点)があって、どのくらいの目標値(KPI)に向けて準備するのかを意識しなくてはなりません。
Webマーケティングのスキル
集客のための代表的な施策の一つにSEO対策があります。
SEOとはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)のことで、サイトの構造を分かりやすくするだけでなく、検索エンジンに検索されやすいキーワードを選定するなどの調整が必要です。他にも、Webサイト運営で求められるマーケティングの知識やスキルにはPR、Web広告運用、SNS運用などがあります。
クリエイティブスキル
商品やサービスをユーザーにアピールする際には、画像や説明文で引きつけ、魅力を分かってもらう必要があります。
そのような質の高いコンテンツを作るためには、ユーザー目線に立ったリサーチ力や、ライティング、編集のスキルも欠かせません。
ユーザーが求めるものは日々変化します。常に新しいコンテンツを企画、作成しなくてはならないので、いろいろな方面にアンテナを張っておく必要があります。
また、基本的なデザインスキルや写真編集の能力も持っていると役立ちます
アクセス解析などWebマーケティングツール
アクセス解析とは、Webサイト訪問者のアクセス回数や滞在時間、離脱率などの数値を元に、ユーザーの行動や属性を分析することです。
アクセス解析には、GoogleアナリティクスやSearch Consoleを活用して、サイトパフォーマンスを分析し、改善点を見つけ出す能力も重要です。
Webサイト運営の目的や課題を解決するために、他にも各種Webマーケティングツールを活用することもあります。メルマガ配信ツールやMAツール(マーケティングオートメーション)などがあり、サイトの改善やユーザーの満足度向上のためには欠かせません。
また、A/Bテストツールを使用して、コンテンツやデザインの最適化を図ることも効果的です。
顧客への対応スキル
Webサイト運営では、顧客の顔が直接見えないからこそカスタマーサービスのスキルが大切です。
顧客からの要望や質問、クレームなどに適切に対応し、不満を解決するコミュニケーション力が必要なことはもちろん、反対に顧客の期待を上回る対応ができれば顧客満足度が高まります。
さらに、FAQページの整備やチャットボットの導入なども顧客対応を効率化するために役立ちます。
最新のトレンドを把握するスキル
Webサイト運営には、常に最新の技術やトレンドを取り入れることも重要です。
例えば、ユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)の最新の取り組み事例、SEOのアルゴリズムの変更、コンテンツマーケティングの新しい手法など、最新情報をキャッチアップしておくことで、サイトの競争力を維持することができます。
定期的に業界のニュースや専門ブログをチェックし、必要に応じてサイトに反映させましょう。
その他必要なスキル
Webサイトをチームで運用していくには、相手の要望や意向を的確にくみ取り、意思疎通をスムーズに行える関係各部門とのコミュニケーションは必須です。また、営業、開発やデザインなど多くの人や部署が関わる場合には、それらを調整してまとめるマネジメントスキルも求められます。
さらに、基本的なプロジェクト管理スキルやタスク管理ツールの活用能力も持っていると、運営がより円滑に進みます。
Webサイト運営の注意点
24時間365日動き続けるWebサイトの運営。注意点は以下の通りです。
運営体制を整える
Webサイトは作って終わりではありません。日々の運営体制が整っていなかったばかりに、運営が破綻してしまうWebサイトは少なくありません。
Webサイトの運営体制では、以下のようなポイントをチェックしましょう。
・担当者は一人でなく、二人以上の体制にする
・業務内容を俯瞰的に整理し、必要なスタッフと予算を確保する
・自社だけでリソースを間に合わせようとせず、外部委託も柔軟に考える
ここまで見てきたように、Webサイト運営の仕事は多岐に渡り、求められるスキルもさまざまです。自社だけではリソースが間に合わない、技術が足りない場合も多いでしょう。
そのような場合に助けになるのがアウトソーシングです。
例えば、「新しいコンテンツを作成するリソースがない」「もっとユーザーの操作性を高めたい」「改善したいがサイトの分析・改善方法がわからない」などのお悩みもプロの手を借りればすぐに解決するかもしれません。
さらに、アウトソーシングには業務の属人化を防ぐことができるメリットも。
一人に業務を頼ってしまうと、その人が休めなくなったり、異動や退職でその人がいなくなると業務そのものが止まったりすることがあります。
オーダー!でも、お客様のそのような危機感からお問い合わせいただくことがあります。
必要な業務を整理して、外注もうまく利用することで長くWebサイト運営を続けていけるんですね。
運営の優先順位を決める
Webサイト運営において、すべての業務を一度に完璧に行うことは難しいため、業務の優先順位を決めることが重要です。
まずは重要度と緊急度の高い業務から取り組み、徐々に他の業務に取りかかるようにしましょう。
定期的なタスクの見直しと調整を行い、効率的な運営を心がけることが大切です。
自社で行う業務とアウトソースする業務を明確にする
アウトソーシングを成功させるコツは、アウトソースする業務範囲を明確にすることです。
委託先が技術や運用ノウハウを豊富に持っているとしても、全て丸投げするのではなく、自社で行う業務と委託する業務を線引きして依頼することで余計な費用がかかるのを防ぐことができます。
Webサイトの運営目的や事業目的をより深く理解している自社と、運営の知識や事例を豊富に有する委託先との役割分担がスムーズに行き、業務運営が円滑になります。また、契約時には具体的な業務内容と成果物を明確にし、定期的な進捗確認を行うことで、委託先とのコミュニケーションを円滑に保ち、期待通りの成果を得ることができます。
制作会社にはそれぞれ「コンテンツマーケティングに強い」「SEO対策に強い」などの得意な分野があるので、ホームページで実績や事例を確認した上で自社と近いサイトの運営実績がある会社に相談しましょう。
必要な部分だけプロに手助けしてもらうと、安心して運営できそうですね!
Webサイト運営はオーダー!にお任せ
オーダー!では、Webサイトの構築はもちろん、サイト運用やSNS運用、ホームページからの問い合わせ対応といった日々の細かな業務まで幅広く対応しており、企業のWebサイト運営担当者をサポートしています。
他にも、以下のような業務に対応しています。
・サイトのリニューアル
・キャンペーンページ、イベントページの制作
・SEO対策
・アクセス解析とレポート作成
・CMS導入
・CMSセキュリティ対策
・SSL対応されていないサイトをSSL化他社制作サイトでも対応可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回は、Webサイトの運営にはどんな業務があるか、コストや人員などどのようなことに気を配ればよいかを紹介しました。
初期構築と違い、日々のWeb運営には目立たないけれど必要な業務が少なくありません。
常にユーザーの動向を把握し、ニーズに応えて改善を続けることでWebサイトの訪問者が増え、Webサイトの成長につながります。
「Webサイト運営に多くの人員を割けない」「Webサイト運営に必要な知識やスキルに自信がない」、そんな場合はアウトソーシングがおすすめです。
オーダー!では、ページ更新作業からセキュリティ対応だけでなく、バナー制作などの細やかなリクエストにもお応えしています。
委託方法は、業務単位で個別に承ることも可能です。委託範囲をご相談のうえ、定額で対応することもできます。さらに、運用開始後も定期的なミーティングやレポート提供を通じて、継続的なサポートを行っています。
Webサイト運営に課題をお持ちの方、どこから外注していけばいいかわからない方はオーダー!へお気軽にご相談ください。