「BASEで海外発送を考えているけれど、どの発送サービスを使えばいいのか迷っている」
「海外発送に必要な手続きや注意点が知りたい」
といった疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、BASEユーザー向けに国内配送と海外発送の違いや必要な準備、各配送サービスについて詳しく解説します。読むことで海外発送のポイントを理解し、スムーズなEC運営が可能になります。ぜひご一読下さい。
BASEでの国内配送と海外発送の違い
BASEでの国内配送と海外発送には送料、配送期間、関税、禁制品、必要書類、梱包要件、追跡と保険の7つの違いがあります。これらの違いを理解することで、海外のお客様にも安心して商品を届けることができます。まず、海外発送の基本を確認しましょう。
- 送料
- 配送期間
- 関税
- 禁制品
- 必要書類
- 梱包要件
送料
国内配送と海外発送では送料が異なります。国内配送は安価で一定の料金体系が確立されていますが、海外発送は国によって送料が変わり、国内配送よりも高額です。例えば、国内で500円程度の送料が、海外では2,000円以上になることも珍しくありません。
基本的には日本から遠い国ほど送料が高くなる傾向があり、アジア圏は比較的料金が安く、日本の反対側にある中南米などは料金が高くなります。
また、配送方法やサービスレベルによっても料金が変動します。エコノミー便を利用すれば費用を抑えられますが、到着までに時間がかかる場合があります。最近では、燃油サーチャージの影響で送料が変動することもあるため、最新の料金情報を確認しておくことが重要です。
配送期間
国内配送と海外発送では、配送期間も変わります。数日以内に到着する国内配送に対し、海外発送では配送先の国や地域によっては数週間かかることもあります。例えば、アジア近隣諸国へは約1週間、ヨーロッパや北米へは1~2週間、中南米やアフリカ地域へは2~3週間以上かかることもあります。
配送期間が長くなる理由は、距離の遠さはもちろん、複数の手続きと輸送段階が含まれるためです。また、各国の税関手続きも配送時間に影響を与える要因となります。さらに、現地の祝日や天候、不測の事態(例えばパンデミックや国際情勢の変化)も配送期間に影響を及ぼす可能性があります。お客様に正確な到着予定日を伝えるためにも、余裕を持ったスケジュール設定が必要です。
関税
海外発送では、商品が国境を越える際に関税や他の税金が課される場合があります。関税の有無や税率は国によって異なり、受取人がこれらの費用を負担することが一般的です。
例えば、欧州連合(EU)では商品価格が一定額を超えると関税や付加価値税(VAT)が課されます。
関税に関する情報を顧客に事前に連絡するためにも、あらかじめ詳細を調べておくことが重要です。また、商品価格に関税や税金が含まれていない旨を明記し、追加費用が発生する可能性があることをお客様に理解してもらう必要があります。最近では、輸出国が関税前払いサービスを提供している場合もあり、こうしたオプションを活用することで顧客の負担を軽減できます。
禁制品
海外発送を行う際には、禁制品の取り扱いに注意が必要です。国内配送では比較的制限が少ない商品も、国によっては輸入が禁止されていたり、厳しく制限されていたりします。
例:タバコ、アルコール類、肉、野菜化粧品、医薬品、植物、種子、文化財など
輸出入禁止の商品や危険物など、海外へ送付できないアイテムは多く存在します。特にリチウム電池を含む電子機器や、ブランド品のコピー商品は厳しく取り締まられています。発送前に送付先の国の禁制品リストを確認しておきましょう。
必要書類
国内配送と海外発送の違いとして、必要書類の有無も挙げられます。海外発送ではインボイス(商業請求書)や税関告知書など、複数の書類が必要です。
書類には商品の内容や価値を正確に記載することが求められ、正しく記載されていないと配送の遅延や商品の返送が起こる可能性があります。必要書類の準備を徹底し、トラブルを未然に防ぐことがポイントです。
また、原産地証明書や輸出許可証が必要な商品もあるため、該当する場合は事前に取得しておきましょう。最近では、オンラインで必要書類を作成・提出できるサービスも増えており、これらを活用することで手続きがスムーズになります。
梱包要件
BASEでの国内配送と海外発送では、梱包要件も異なります。
国内配送は距離が短く輸送段階も少ないため、標準的な梱包で十分なことが多いでしょう。一方海外発送は長距離輸送となり、多くの輸送段階を経るため、より頑丈な梱包材と防水・防湿対策が必要です。
例えば、段ボール箱の強度を高めたり、エアクッションや発泡スチロールを使用して商品を保護することが重要です。また、梱包には国際的な規定があり、木材を使用する場合は燻蒸処理が必要な場合もあります。最近では、環境に配慮したエコ梱包材の使用が求められることも増えており、サステナビリティの観点からも適切な資材を選ぶことが求められます。
長距離輸送の特性を理解し、適切な梱包を行いましょう。
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BASEで海外発送する方法
この章では、BASEで海外発送する際に使用できる4つのサービスを紹介します。それぞれの特徴は次のとおりです。
EMS | FedEx | DHL | ヤマト運輸・国際宅急便 | |
コスト | 安価 | 高価 | 高価 | 安価 |
配送速度 | 普通 | 高速 | 高速 | 普通 |
特徴 | 初心者向け | 時間厳守サービスあり | ヨーロッパのネットワークが発達している | 法人同士でないと荷物が送れない国がある |
参考までに日本から韓国へ500gの品物を送る場合の料金と、配送にかかる日数の目安を下記にまとめました。
EMS | FedEx | DHL | ヤマト運輸・国際宅急便 | |
料金 | 1,450円 | 約12,000円 | 約9,000円 | 1,300円 |
配送 | 3~5日 | 2日 | 2日 | 3~5日 |
※2024年5月時点
以下より、各サービスをくわしく解説していきます。
EMS
出典:https://www.post.japanpost.jp/int/ems/
EMS(国際スピード郵便)は、書類や物品を迅速に届けるための国際郵便サービスです。
世界で広く利用されており、配送状況をリアルタイムで確認できます。配達日数は目的地により異なりますが、多くの国で数日から10日程度で商品を届けることが可能です。
後ほど紹介するFedExやDHLに比べると配送速度はやや遅いものの、その分値段は安価です。
EMSは、もっとも一般的な海外発送サービスになります。
FedEx
出典:https://www.fedex.com/ja-jp/home.html
FedExはアメリカで設立された世界最大規模の輸送サービスで、世界220以上の国と地域に高速で信頼性の高い配送を提供しています。
FedExには時間厳守配送サービスがあり、アジア、北米、ヨーロッパの対象地域へ1〜2営業日以内の午前10時半もしくは正午に届けることが可能です。スピーディに商品を提供できるので、顧客満足度の向上につながるでしょう。
ただし、配送料が高いため速達オプションとしての利用をおすすめします。
DHL
出典:https://www.dhl.com/jp-ja/home/express.html
DHLは航空機を主とした、ドイツのビジネス向け国際宅配便サービスです。220以上の国と地域をカバーし、特にヨーロッパのネットワークが充実しています。
一般的に関税・消費税の支払いは荷受人が負担しますが、DHLでは荷送人や第三者に請求することも可能です。
FedExと同様に料金が高価な部類に入りますが、国際的な信頼性が高くサービスの質に見合った価値があります。ヨーロッパ向けに速達で商品を送る必要がある際に、活用できるでしょう。
ヤマト運輸・国際宅急便
出典:https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/customer/send/services/oversea/
ヤマト運輸も国際宅急便サービスを提供しています。ヤマト運輸は日本国内での信頼性が高く、国際配送でも同様のサービスが期待できます。
EMSと同じく安価で、国や地域によってはEMSよりも速く配達できる場合があります。ただし、依頼主および届け先が法人でないと荷物を送れない国が存在するため、あらかじめ確認が必要です。
BASEのネットショップを海外発送向けに設定
BASEのネットショップを海外発送向けに設定するには、アプリの導入が必要です。どのアプリを導入すればよいのか、具体的にご紹介します。
- 送料詳細設定App
- 英語・外貨対応App
- PayPal決済などの設定
送料詳細設定App
出典:https://apps.thebase.com/detail/10
最初に導入しなければならないアプリは、送料詳細設定Appです。このアプリで海外配送のオプションを設定すると、ユーザーが商品を購入する際、配送先として海外の住所を登録することが可能になります。
海外の住所を登録すると、国または地域に応じた配送方法の表示と送料の自動計算が行われるため、顧客は購入の意思決定がしやすくなるでしょう。
英語・外貨対応App
出典:https://apps.thebase.com/detail/33
次に、英語・外貨対応Appを設定します。このアプリは、ショップページや購入完了時のメールなどの表示言語を英語に変更できるものです。34ヵ国の通貨で価格を表示できるので、海外の顧客が見やすいサイトになります。
ただし、商品名や商品説明は自動で翻訳されないため、自身で英語を併記しなければなりません。
PayPal決済などの設定
アプリの他に、「BASEかんたん決済」で海外向けの決済手段も設定しておきましょう。
BASEかんたん決済ではAmazon PayやPayPalなど、国際的に利用されている決済方法を設定可能です。海外ユーザーの商品購入のハードルが下がり、スムーズに手続きを行えます。
BASEで海外発送する際に押さえるべきポイント
この章では、BASEで海外発送する際に押さえておくとよいポイントを解説します。参考にしてください。
返品ポリシーの設定
国際販売では返品が難しいため、明確な返品ポリシーを設定しておくことが重要です。
具体的には、「返品は到着後30日以内に限る」「返品送料は顧客負担」などの条件を明示しておくとよいでしょう。また、返品不可の商品(衛生用品や開封済みの商品など)についても明記しておくと親切です。
返品ポリシーを顧客に事前に通知することで、信頼性が高まり、無駄なトラブルを回避できます。
さらに、返品手続きの流れや連絡先を多言語で提供することで、海外のお客様にも安心して購入していただけます。最近では、オンライン上で簡単に返品リクエストを行えるシステムを導入するショップも増えています。
顧客サポート
今後、海外発送を拡大する予定であれば、顧客へのサポート体制を整えておくこともポイントです。
前述のとおり、海外発送は国内配送に比べて配送期間が長く、関税や禁制品などの複雑な要素が多いという特徴があります。その分トラブルが発生しやすく、顧客からの問い合わせが増える可能性は高いでしょう。
このような状況を想定し、以下のサポート体制を整えておくと海外ユーザーに安心感を与えることができます。
・海外発送のよくある質問を多言語で掲載:配送期間、送料、関税などについて詳しく説明します。
・英語でのメールやチャットサポート 英語でのメールやチャットサポート:自動翻訳ツールを活用して迅速に対応しましょう。
・迅速なレスポンス 迅速なレスポンス:時差を考慮しつつ、できるだけ早く返信することで信頼性を高めます。
また、SNSを活用して海外のお客様とコミュニケーションを図ることも有効です。最近では、InstagramやFacebookを通じて問い合わせを受け付けるショップも増えています。
海外発送代行サービスの利用
三つ目のポイントは、海外発送代行サービスを利用することです。
商品の梱包、配送手配、関連書類の処理など物流業務を代行業者に委託すれば、ネットショップ運営の効率性を高められます。ショップオーナーは、マーケティングや顧客サービスといった他の重要な業務に集中できるでしょう。
また、海外配送代行サービスの利用によって、倉庫や人件費などの固定費用も削減可能です。代行サービスは利用した分だけ料金を支払う形態が多く、固定の倉庫賃料や人件費を毎月支払う必要がありません。発送量が少ない月にはコストを低く抑えられます。
さらに、代行業者は専門的な知識と経験を持っているため、トラブル発生時にも迅速に対応してくれます。最近では、在庫管理や受注処理、返品対応まで一括してサポートするサービスも登場しており、ビジネスのスケールアップに役立ちます。
BASEで海外発送する際の注意点
続いて、BASEで海外へ発送する際の注意点を解説します。これらのポイントを押さえて、トラブルを未然に防ぎましょう。
- 定期便・かんたん発送は海外対応していない
- 外国語のコミュニケーションが必要な場合も
- 資材、梱包に気を付ける
定期便・かんたん発送は海外対応していない
「BASEの定期便」および、「かんたん発送」では海外への発送はできません。海外ユーザー向けの販売を行う際には、これらの配送オプションを選択から外しておきましょう。
また、Tシャツ作成Appのように販売者が直接配送を行わない商品に関しても、海外発送が不可能なケースがあります。取り扱い商品の海外発送が可能かどうかはアプリベンダーに確認が必要です。
さらに、配送方法を間違えて設定すると、注文があっても発送できない事態が発生するため、設定時には注意が必要です。定期的に配送設定を見直し、最新の情報に更新しておくと安心です。
外国語のコミュニケーションが必要な場合も
海外の顧客に商品を販売する際、メールや問い合わせフォームで英語でのコミュニケーションが求められる場合があります。
英語対応が不十分であると適切に回答できず、返品やキャンセルにつながりかねません。これを避けるためには、先述したようにショップページの表示や商品説明、FAQを英語で記載し、問い合わせが不要な状態を作ることが有効です。返信メッセージは翻訳機能を活用して対応しましょう。
ショップ運営や商品についての外国語は、ある程度理解しておく必要がありますね!また、多言語対応のスタッフを採用するか、外部の翻訳サービスを利用することで、コミュニケーションの質を向上させることも検討してみてください。
資材、梱包に気を付ける
海外発送では、適切な資材の準備と梱包を行ってください。
商品と関連のないイラストがプリントされた段ボールを使用すると、内容物を疑われ、税関での検査が厳しくなる可能性があります。特に果物や家電は検査されやすいので避けましょう。何もプリントされていない無地の段ボールが無難です。
また、過度にテープで固定された梱包は、税関で開封された際に箱が破損するリスクがあります。箱を開けやすいテープの貼り方にしておくとよいでしょう。
さらに、梱包の外側に正確な送り状やインボイスをしっかりと貼付し、濡れや破損を防ぐために透明なポケットに入れるなどの工夫も必要です。最近では、環境に配慮した梱包資材を使用することが求められる場合もあり、リサイクル可能な素材を選ぶと顧客からの評価も高まります。
BASEでの海外発送はオーダー!におまかせ
オーダー!は、ECサイトの構築・運用からホームページやシステムの開発・運用、自社の物流倉庫を活用した商品管理・発送、問い合わせ対応まで、クライアントのビジネスを多方面からサポートするコンシェルジュサービスです。
Tシャツ作成Appのように販売者が直接配送を行わないために海外発送が不可能なケースにおいても、オーダー!の物流倉庫へ一旦入庫・保管し、出荷指示に合わせて海外発送できます。
さらに、オーダー!の物流代行サービスを利用すれば、複数の商品を海外発送に最適な梱包で送ることもできます。特に海外発送では、資材や緩衝材を使って頑丈に梱包するほどコストが増える一方、十分に梱包されていないと破損や汚れを招き、クレームの原因となることから梱包のノウハウが求められます。他にも、丁寧に梱包したのは良いが、わずかな重量の差で送料が大きく変わってしまうといった海外発送ならではの難しさに対しても一括して任せることができます。
オーダー!の物流倉庫は、羽田空港から約25分、横浜港から約15分、神奈川県横浜市金沢区のシーサイドエリアに位置する約4,000坪の拠点を持っているため、国内外への輸送にも最適なロケーションです。
【主なサービス内容】
・海外向け発送…EMSによる発送代行。文化や法律の異なる国や地域への発送をトータルサポート
・ECサイトの商品 在庫管理・発送
・個人事業主向け 在庫管理・発送
・カスタマイズサービス…化粧箱の組み立て、複数パターンでのアイテムの詰め込み、梱包・発送、機器類のオプション部品の追加、組み立て、動作確認、通電確認など
・検品代行
・内職代行…封入、ラベル貼り、細かい検品検針作業など
・匿名配送サービス
オーダー!は、お客様のご要望に細やかに対応し、スムーズに海外へ商品をお届けします。工場から海外の購入者へ直送できない場合や複数の商品を同梱して海外へ配送する場合など、お気軽にお問い合わせ下さい。
BASEでの海外発送・まとめ
本記事は、BASEを利用した海外発送についてご紹介しました。要点は次のとおりです。
・海外発送は禁制品や必要書類、関税などに注意する
・配送サービスは高価な海外宅配便とEMSを使い分ける
・BASEのネットショップを海外発送向けに設定する
・マーケティングなどに集中したい場合は海外発送代行サービスを利用する
・顧客サポートや多言語対応を強化して信頼性を高める
これらのポイントを押さえ、BASEでの海外発送を円滑に進めましょう。海外市場への展開はビジネス拡大の大きなチャンスです。適切な準備とパートナー選びで、グローバルな顧客に自社の商品を届けましょう。
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