ECサイトを運営する手段として人気なのが、ShopifyやBASEといったプラットフォーム。「どちらを使うべきか迷っている」「すでにECサイト運営を始めたものの他の選択肢を検討している」という方に向けて、ShopifyとBASEの特徴、費用などを詳しく比較します。
それぞれのプラットフォームがどのようなビジネスに適しているのか、具体的な事例や利用者の声も交えながら解説していきます。ぜひこの記事を参考に、自社のビジネスに最適な選択肢を見つけてください。
ShopifyとBASEの基本情報
Shopifyとは
Shopifyは、世界中で利用されているグローバルなECプラットフォームです。
その特長は、豊富なデザインテンプレートや多言語・多通貨対応、そしてユーザーのニーズに応じたカスタマイズ性の高さです。ビジネスの成長に合わせて柔軟に機能を拡張できるのは大きな強みです。また、越境ECにも強く、世界中の顧客にリーチすることができるのも魅力です。
BASEとは
一方、BASEは日本国内で人気の高いECプラットフォームで、特に初心者の方や小規模ビジネスに広く利用されています。
BASEの最大の魅力は、初期費用や月額料金がかからないこと(有料プランもあり)。また、操作が非常にシンプルで、専門的な知識がなくても直感的にサイトを構築できるよう設計されています。
また、購入者向けショッピングサービス「Pay ID」があるのも特徴です。Pay IDはID決済機能とショッピングアプリ機能を備え、顧客のショッピング体験の向上やネットショップへの集客・販促に貢献しています。
では、プラットフォームの選び方のポイントをさっそく見ていきましょう。
ShopifyとBASE、選び方のポイント
ShopifyとBASEはどちらも優れたサービスですが、費用や機能面で違いがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。どちらがビジネスに適しているかは、自社のビジネスの状況や目標によって異なります。
ECサイトを構築してしまった後に大幅な変更を行うのは難しいため、以下のポイントを考慮して慎重に選びましょう。
- デザインやカスタマイズ性をどの程度重視するか
- 自社や顧客にとって必要な機能を備えているか
- トータルコストが予算内で賄えそうか
- 希望する決済方法に対応しているか
- 将来のスケールアップ、海外展開などの可能性はどうか
自社に必要な機能をより多く備えているプラットフォームを選びましょう!
ShopifyとBASE、費用や機能を比較
本章では、ShopifyとBASEの費用や機能の違いを掘り下げます。
料金
Shopifyは初期費用は不要、月額費用が必要です。3日間無料のお試し期間があり、最初の1か月は月額150円で利用可能です。月額費用は以下の通りです。
- ベーシック 月額3,650円(4,850円)
- スタンダード 月額10,100円(13,500円)
- プレミアム 月額44,000円(58,500円)
※年払いの場合の月額費用(年払いの場合25%割引)、カッコ内は月払いの場合
さらに最上位プランとしてShopify Plus(月額2,300ドル〜)が用意されています。
この他に商品が売れた時の各種手数料(決済手数料、Shopify ペイメント手数料、振込手数料など)があり、金額はECサイトの規模や売上によって異なり、上位プランになるほど低くなります。
一方、BASEは初期費用、月額費用ともに不要(スタンダードプランの場合)。商品が売れた時に決済手数料3.6%+40円(決済方法がAmazon Pay、PayPalの場合、+ 1%が加算)とサービス利用料3%がかかります。
売れた分だけ費用がかかってくるので、トータルコストを考慮しなくてはなりません。なお、月商50万円以上のショップでは月額16,580円(年払いの場合 月払いの場合は19,980円)のグロースプランがおすすめです。
▼あわせて読みたい
デザイン
Shopify、BASEともに多様なテーマ(デザインテンプレート)が用意されていますが、Shopifyの方が数が多く、BASEはよりシンプルで初心者向けの設計となっています。また、商品登録数は両方とも無制限ですが、商品写真登録数はShopifyに軍配が上がります。
Shopify、BASEの有料テーマの金額は数千円から数万円まで幅がありますが、一度購入すればランニングコストはかかりません。サイトデザインはブランドイメージを左右する大事なポイントです。どんなテーマが用意されているか実際に覗いてみるといいでしょう。
▼あわせて読みたい
決済機能
BASEは代引きには非対応など多少の違いがありますが、Shopify、BASEともにクレジットカード、銀行振込など多くの決済方法に対応しています。
Shopifyでは、「Shopify ペイメント」と呼ばれるクレジットカード決済やShop Pay、Apple Pay、Google Payなどはショップ開設後すぐに利用できます。ただしShopifyペイメント以外(コンビニ決済、キャリア決済など)は別途申請・審査などが必要となり、時間がかかることがある点は覚えておきましょう。
BASEでは利用できる決済を総称して「BASEかんたん決済」と呼び、申し込みや審査は不要で、決済方法を選ぶだけですぐに利用できます(一部カードは例外あり)。
「あと払い(Pay ID)」は、冒頭でご紹介したBASEの購入者向けショッピングサービス「Pay ID」での購入分を翌月にまとめて支払いできる決済方法です。
▼あわせて読みたい
集客機能
せっかく商品やサイトが良くても、人の目に留まらなければ購入につながりません。そこで課題となるのが集客です。集客にはSEO対策、ブログ運営、SNS連携、広告運用などの方法があります。
Shopify、BASEともにタイトルタグやメタディスクリプションの設定ができ、SNSやブログとの連携も可能です。Shopifyのほうが有料・無料のアプリの数は多いですが、BASEも基本的なSEO対策は問題なく行えます。
BASEの場合、工夫次第では先述の購入者向けショッピングサービス「Pay ID」からの集客も期待できるでしょう。
また、BASEは広告運用代行「BASEにおまかせ集客」のサービスも提供しています。広告運用に自信がない、リソースがない方向けに広告運用を代行、売れた分だけ費用がかかる仕組みです。
▼あわせて読みたい
販促機能
Shopifyは、豊富なアプリでアフィリエイトやメールマーケティング、カゴ落ち対策、ポイントシステムなど高度な販促機能を提供し、中〜大規模ビジネスに最適です。
一方、BASEも基本的な販促機能を備えており、無料で使えるものが多いため初心者でも使いやすいといえます。
▼あわせて読みたい
サポート体制
サイトの立ち上げや運営には、疑問や問題が付きものです。
Shopifyは24時間365日のサポートが受けられますが、チャットサポートは英語のみです。一方、BASEはメールサポートが中心。両方ともオンラインヘルプセンターが充実しており、ユーザーコミュニティも活発で情報交換が頻繁に行われているので問題解決に役立つでしょう。
▼あわせて読みたい
海外対応
海外向けとなると、やはり全世界で広く使われているShopifyは国際市場をターゲットにするビジネスに最適です。とはいえ、BASEも2024年1月に「海外販売代行 App[9] 」の提供を始めたように、越境ECのニーズを受けて機能を強化しています。今後いっそう関連機能が増えていくことも考えられます。
海外展開には言語や文化の壁に加えて発送業務では複雑な作業が多く、自社ですべて行うと相当な負担となります。そのため、越境ECを行う場合はアウトソーシングの活用も積極的に考えるとよいでしょう。
▼あわせて読みたい
Shopify、BASEとも日々機能を拡充しています。サイトで最新情報を注視しておきましょう!
ShopifyとBASEどちらがおすすめ?
ShopifyとBASEそれぞれの特徴がわかったところで、それぞれ向いているケースを見ていきましょう。
Shopifyがおすすめのケース
【Shopifyが向いている場合】
- すでに一定の売上がある、これからビジネスをさらに拡大したい
- 越境ECを行いたい
Shopifyの豊富な機能やカスタマイズ性などを考慮すると、売上が増加する中規模から大規模のビジネスにとってコストパフォーマンスが高いといえます。
ただし、Shopifyは機能に応じてプランが分かれているので、今は売り上げが大きくなくてもビジネス規模の拡大に伴ってプランの変更ができます。
現状では、越境ECを行いたい場合や多言語対応が必要な場合にはShopifyがおすすめです。
Shopifyは多数の機能を備えている分、学習コストがかかる面はありますが、一度慣れれば豊富な機能とオプションが利用でき、長期的には大きなメリットを享受できるでしょう。一部英語が必要な場合はあるものの、日本語サポートも充実しつつあります。
BASEがおすすめのケース
【BASEが向いている場合】
- コストを抑えて始めたいスタートアップや小規模ビジネス
- 中規模のECサイト運営を目指している
BASEは初期費用や月額料金が無料で、低リスクで始められるため、個人や小規模の事業者、初めてECサイトを運営する方に適しています。
また、初期設定が簡単で、サイトでは「販売開始まで30分」と謳っているほど。直感的な操作が可能なため、迅速にサイトを立ち上げることができます。機能の拡張性やカスタマイズ性が限られているため、初心者の方やシンプルなECサイトを求める方におすすめです。
ただし、売上が増加するにつれて取引手数料の負担が増える点には注意です。コストパフォーマンスを低下させないためには、ビジネスが成長してきたら有料のグロースプラン(月額16,580円)への切り替えを検討しましょう。
Shopifyの成功事例とレビュー
では実際にShopifyで成功を収めている事例と利用者の声をご紹介します。
Shopifyの成功事例1.Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー)
引用:https://www.soup-stock-tokyo.com/
Soup Stock TokyoではShopifyを利用してスープやカレー、雑貨などのオンライン販売を行っています。
2022 年にはさらなる利便性向上のためShopify Plusを導入し、実店舗と EC サイトの連携、安全性の向上、アクセス耐性の強化などの実現に成功。
また、ギフト需要が多いことから「熨斗(のし)」のサービスや、実店舗とECサイトのポイント連携などが実現したことで顧客満足度が向上しました。
Shopifyの成功事例2.COHINA
引用:https://cohina.net/
COHINAは、身長155cm以下の女性向けのファッションブランド。Shopifyの導入理由として「専門知識が不要で簡単に使えること」「カスタマイズが自由に行えること」を挙げています。
こだわりの丈感がわかりやすいようInstagramと連携してモデルの画像をアップ、毎日配信のインスタライブにも注力することで、顧客とのコミュニケーションを強化し、リピーターの増加に成功しています。
また、似合う服が限られてしまうという同じ悩みを持つ世界中の人々へ服を提供できるよう、海外からのオーダーも可能となりました。
Shopifyの成功事例3.土屋鞄製造所
引用:https://tsuchiya-kaban.jp/
土屋鞄製造所は、ハンドメイドの革製品を販売する日本の老舗ブランドです。以前は数年に一度のペースでサイトのリニューアルを行っていたそうですが、顧客のニーズや時代によりスピーディーに対応するためにShopifyを導入。
実店舗のPOSデータを統合したオムニチャネル化や越境ECにも取り組んでいます。
BASEの成功事例とレビュー
次に、BASEで成功を収めている事例と利用者の声をご紹介します。
BASEの成功事例1.麺屋武蔵
引用:https://menya634.thebase.in/
東京の人気ラーメン店「麺屋武蔵」は、コロナ禍で店舗の売上が減少したことをきっかけにラーメンの通販を開始しました。
初めてECサイトを運営するにあたり、BASEの直感的な操作性が非常に役に立ち、顧客からも「簡単に注文できる」「ラーメンが自宅で楽しめる」と好評を博しているそうです。
このように、店舗運営が忙しくEC運営まで手が回らない、という事業者にEC参入のハードルを下げてくれるのもBASEの良さといえます。
BASEの成功事例2.Annui
引用:https://annui.official.ec/
Annuiは、イラストレーター/デザイナーのmsy.さんによるファッションアイテムを販売するブランドです。BASEの有料テンプレートを活用し、シンプルながらも洗練されたECサイトを構築しています。
商品を購入してSNSに投稿するとオリジナルイラストを制作してもらえるというクリエイターならではのサービスや、会員制ストア『Annui secret』の運営など、独自のサービスから人気のストアとなっています。
BASEの成功事例3.藍包丁
引用:https://editjapan.theshop.jp/
藍包丁は、日本の伝統的な包丁を販売する専門店。英語や多通貨表記の切替もしやすく、シンプルでわかりやすいサイトです。
「最初の1本」や人気ランキングから商品を選びやすいのもポイント。同時に、研ぎ直し・刃こぼれ修理保証、名入れなどのサービスを充実させ、商品を愛用してもらえるような工夫もしているのがわかります。
Shopify、BASEそれぞれで作られたサイトを覗いて、参考にしましょう!
ShopifyやBASEなどのEC事業や物流はオーダー!におまかせ
オーダー!では大企業から中小規模のビジネスまで、EC事業や物流のサポートを行っています。ECサイトの構築・運用から海外発送含む物流業務、さらに付随する事務作業まで一気通貫で任せられるのがオーダー!の強みです。
定額運用メニューでは、契約期間や時間に合わせて必要な業務を選択、依頼することが可能です。
【まるっとお任せ!定額運用メニュー(一例)】
・スタンダードプラン12万円(税抜)/月
・契約期間:3か月毎
・実働時間:30時間/月
●業務の例
- 商品管理(マスター管理、在庫管理、仕入管理)
- サイト管理(在庫登録、在数更新、商品登録、更新)
- 特集ページやランディングページ作成
- ニュースリリースなどの追加・修正・変更
- レポート作成など
※ECサイト構築・物流のアウトソーシングについては個別相談にて対応いたします
※ご依頼内容に合わせてプランをカスタマイズできます
社内業務を一括でアウトソースすることで、大幅な業務効率アップが可能になります。これからECを始める方、リソース不足にお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
ShopifyとBASEは、それぞれ異なる特徴と強みを持つECプラットフォームです。本記事で挙げたポイントを参考に、自社のビジネスに適したサービスを検討してはいかがでしょうか。サイト立ち上げや運営でお困りのことがあればぜひお気軽にオーダー!へご相談ください。
EC事業を成功へ導くShopify制作・運用サポート!
「ECサイトの構築が初めてで不安…」
「物流業務が煩雑でコア業務に集中できない…」
「集客や運用保守までサポートしてほしい…」
オーダー!では、豊富なShopify制作経験を持つプロフェッショナルが、ビジネスの成長をサポートします。ShopifyでのECサイト構築だけでなく、物流業務の完全自動化も実現し、EC事業としての基盤をしっかりと作り、事業成長に集中できる仕組みを構築します。
オーダー!が選ばれる理由
- 豊富なWEB/ECサイト制作実績
- 物流業務の全自動化
- 集客から運用保守までサポート
お電話での無料相談はこちらをご利用ください。03-6435-6270(平日9~18時)